取引コスト大幅減少!?BTC送金手数料がたった「0.029ドル」へ

市場が高騰していた2017年12月では、送金するだけでも50ドル以上がかかることもあった、ビットコインの手数料。

これをきっかけに、すっかり取引手数料が「高価」という印象が世間一般から持たれてしまったビットコインは、「通貨」としてのユースケースにおいて現在でもその将来性が厳しく批判されている。

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しかし、最近の平均BTC取引手数料は0.029ドルまで低下しており、直近3年間における最低水準に達しているという。

BTC日常決済もそう遠くはない!?ライトニングネットワークも進捗

クリプトコミュニティー研究者であるケビン・ルーク氏によると、「0.029ドル」という数字は2015年10月にビットコインが約270ドルで取引されていた頃と同じだそうだ。

ビットコインの取引手数料は減少しているものの、それはBTC取引量が減少していることを示しているわけではなく、実際にも75%以上多くの取引が最近では処理されていることが確認されている。

そのため、手数料低下の背景としては、ビットコインの「拡張性問題」に対する解決策と言われる技術の普及が挙げられるようだ。

例えば、2017年8月に導入された「SegWit」は、各取引に含まれている情報を分離することにより、ファイルサイズを縮小し、より多くの取引処理を可能にした。

また、ブロックチェーン上で直接取引を処理しないものの、ブロックチェーンの「第二層」で構築されるネットワークの著しい成長も手数料削減に貢献していると見られているという。

特に「ライトニングネットワーク」は、BTCブロックチェーン上で行われる取引数を減らすことでビットコインの拡張性を改善するだけでなく、BTC瞬時決済を可能にすることで期待されている。

☞ライトニングネットワーク、ここ1ヶ月で爆発的な「300%」成長

出典:Lightning Network Transactions May Come To The Bitcoin Blockchain Sooner Rather Than Later

1MLのデータによると、ライトニングネットワークの総容量は557 BTC(226万ドル)を超えており、現在では5150を超えるノードと18500を超える決済チャネルを持つまでに急成長しているようだ。

ビットコインにおける匿名取引に関する技術開発も進められている中、インフラ構築の進捗は悪くない。

原典:Crypto Market Records Decent Gains But Bitcoin Has to Rise Above $4,500

ここまでの内容と考察

ビットコインの送金手数料が大幅に削減されているという、今回のニュース。

しかし、0.029ドルでも、まだ「高いのではないか」という見解もあるようですね。

例えば、ステラ(XLM)の取引手数料は、0.00001000 XLMと定まっており、これは0.000001ドルに値します。

出典:Transaction Fees on Stellar

この点からも、中央主権型の「仲介者なし」でBTC決済が普及するためには、ライトニングネットワークを始めとする技術の普及が不可欠なのかもしれませんね。

同技術の普及に関して、仮想通貨エコシステムにおいて「ビットコインが初恋だった」と発言したこともある、米コインベース取引所CEOのブライアン・アームストロング氏は以下のようにツイートしていました。

「ビットコインは、コインベースの新規顧客および長年保有者の間で最も人気がある資産。 ライトニングネットワークを始めとし、開発が着実に進捗しているのは素晴らしいことだ。」

通貨として普及するにはまたまだ技術的に多くの課題があるかもしれませんが、果たしてビットコインでコーヒーを購入できるような日は実際に訪れるのでしょうか。

ビットコインATMが普及している地域における同仮想通貨の商用利用の拡大にも注目が集まりますね。

従来のゴールドを代替するような「価値の保存」手段としてのユースケースが最も注目を集めている中、「価値の交換」手段としてのビットコインの普及にも注目していきたいですね!

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