仮想通貨を保管する「ウォレット」の作り方やおすすめタイプを解説

仮想通貨のウォレットの作り方

暗号通貨を保管できるオンライン上の財布とは?

このコンテンツでは仮想通貨を保管する上で必要になる「ウォレット」についてまとめています。

「仮想通貨を保管できるウォレットってそもそも何?」

「ウォレットってどうやって作るのかな…」

最近急激に人気が高まっている仮想通貨は実態を持たない仮想上の通貨ですので、どう管理していくかが大きなポイントになります。そんな仮想通貨を保管するために必要になのが「ウォレット」になります。

ちなみに仮想通貨を管理・受け渡しができるウォレットにもいくつかのタイプがあり、それぞれ長所短所があります。そこで今回は仮想通貨を保管するウォレットの作り方や必要性、そしておすすめのウォレットタイプについて紹介していきます。

仮想通貨を保管する「ウォレット(wallet)」とは?

仮想通貨のウォレットとは?

ウォレットとはその名の通り、仮想通貨を保管するための財布のようなものです。ネット上にしか存在しない仮想通貨は専用のウォレットに保管しておくのが一般的で、送金や決済、または仮想通貨の受け取りもウォレットで出来ます。

後ほど詳しく紹介しますが、ウォレットにもいくつかタイプがあるので仮想通貨を始めるのであれば自分に合ったタイプのウォレットを作りましょう。

取引所とウォレットの違いを把握する

取引所というのは、仮想通貨の「売り手」と「買い手」をマッチングさせるための仲介サービスのことをいい、国内にもいくつかの取引所があります。

一般的にビットコインなどの仮想通貨を購入する際も「取引所」で購入することになり、取引所で購入した仮想通貨は一旦取引所に保管されます。そこから購入した仮想通貨を自分のウォレットに移動するというのが一般的な流れになります。

ですので一般的には取引所は「仮想通貨を売買するところ」、ウォレットは「購入した仮想通貨を保管するところ」という位置づけで覚えておくとわかりやすいですね。

仮想通貨においてウォレットが必要となる理由とは?

先ほど、取引所で購入した仮想通貨は一旦取引所に保管されると説明しました。取引所でも仮想通貨を保管することができるのに、なぜウォレットは必要なのでしょうか?

取引所の破たんリスク

ウォレットが必要な最大の理由は、仮想通貨の取引所が破たんしてしまった際のリスクを避けるためです。実は2014年に当時国内初であった「マウントゴックス」という取引所が、当時の価格で約20億円相当のビットコインとともに破綻しました。

もちろんなくなったビットコインは一切返還されず、約2万4000万人の利用者が被害に遭ったと言われています。この事件をうけて「取引所に保管しておくのは危険だ」という認知が広まり、仮想通貨を安全に保管するウォレットが必要になったのです。

仮想通貨の受け渡しが楽にできる

もう1つの理由が仮想通貨の利便性を向上させるためです。

オンライン上で管理するウォレットを利用すれば、仮想通貨の受け渡しが早くスムーズにできます。また、スマホでも使えるウォレットアプリを使えば、いつでもどこでも簡単に決済や送金手続きが出来ますね。

ちなみに仮想通貨を売買・購入できる取引所では受け渡しや決済まではできません。仮想通貨の受け渡し、決済といった利便性を向上させるためにもウォレットが必要になったのです。

知っておきたい4種類のWalletタイプを大公開

4種類のウォレットタイプ

ここまで、そもそもウォレットとは?という基本情報からウォレットが必要である理由について紹介してきました。次に現在主流となっているこちらの4種類のウォレットタイプについて見ていきましょう。

・クライアントウォレット
・オンラインウォレット
・ハードウェアウォレット
・ペーパーウォレット

クライアントウォレットから順に見ていきます。

ダウンロードタイプの「クライアントウォレット」

クライアントウォレットとは、自分のPCにダウンロードして利用するタイプのウォレットで、オフライン環境でも利用可能なため安全性も高いのが特徴です。

手軽に利用することができ、セキュリティにも優れているのでこれから仮想通貨を購入しようと考えている初心者の方にも向いています。ただ最初のインストールや設定に少し手間がかかるという点やPCが故障した時のリスクが大きいというデメリットもあります。

代表的なクライアントウォレットは、ビットコインの公式ウォレットである「Bitcoin Core」や「Electrum」、「MultiBit」などになります。それぞれ機能や特徴が異なるので自分に合ったソフトを利用することがおすすめです。

仮想通貨をオンライン上で保管する「オンラインウォレット」

銀行におけるネットバンキングのように、オンライン上で仮想通貨を管理するものを「オンラインウォレット」といいます。

口座開設や設定などが簡単で、インターネットさえ使えればどの端末からでも利用できるのが特徴です。現在もっとも普及しているタイプのウォレットですが、ハッキングのよって仮想通貨が盗まれるリスクもあります。

このようなハッキングによる被害を防ぐために、複雑なパスワード設定や2段階認証などセキュリティを強化することが必要になります。ちなみにオンラインウォレットで多く利用されているのは「Blockchain.info」という会社が代表的です。

USBなどで管理する「ハードウェアウォレット」

ハードウェアウォレットというのは、USBなどの端末に仮想通貨を保管できるウォレットタイプです。

先ほどのオンラインウォレットとは違ってオフライン環境で保管ができるため、ハッキングなどのリスクを抑えられるのが大きな特徴です。しかし利用する際にはPCに接続するため、ハッキングリスクもゼロではありませんので注意が必要です。

ちなみにハードウェアウォレットの中でも有名な「TREZOR(トレザー)」は、特殊なチップを内蔵することによってPCにウィルスが感染しても影響がありません。このようにかなりセキュリティが強固なハードウェアウォレットもあるので、ハッキングなどのリスクが怖いという方にピッタリです。

紙ベースで保管できる「ペーパーウォレット」

ペーパーウォレットとは通常の紙幣と同じように、いわゆる紙ベースで仮想通貨を保管するタイプのウォレットです。

アドレスと鍵を印刷して保管するため安全性が最も高い保管方法になります。紙ベースなので紛失や破損に注意が必要になりますが、安全性の高さから大きな量の仮想通貨保管などに向いています。

ちなみにビットコインのペーパーウォレットで代表的なのは「bitaddress.org」です。情報漏洩を防ぐためにPCをオフラインにしてから印刷する必要はありますが、安全性やセキュリティ面を重要視する方におすすめなウォレットタイプだと言えますね。

必見!仮想通貨で必須になるウォレットの作成手順

仮想通貨ウォレットの作成手順

では実際に仮想通貨を保存するウォレットはどのようにして作ればよいでしょうか?ここでは4つのタイプの中でも特に人気がある「オンラインウォレット」と「ペーパーウォレット」の作り方を解説していきます。

オンラインウォレットの作り方

オンラインウォレットの作り方を見ていく上で、今回は最も代表的な「BLOCKCHAIN」を例に解説していきます。

多くの利用者を誇るオンラインウォレット会社「BLOCKCHAIN」は、これから紹介する3つのステップを踏むだけで簡単に作ることが出来ます。

1. BLOCKCHAIN.infoの公式サイトで「ウォレットを作成」をクリック

2. メールアドレスと新規パスワードを作成し、続行をクリック

3. 登録したアドレス宛にくるメールで承認を行う

これだけでもうオンラインウォレットは完成です。BLOCKCHAINではここからさらに携帯番号登録やセキュリティフレーズを設定し、よりセキュリティを強固なものにできます。またBLOCKCHAINはスマホアプリも配信しているので、いつでも仮想通貨を管理・受け渡しが出来ますね。

ペーパーウォレットの作り方

次に高い安全性に定評があるペーパーウォレットの作り方として、代表的な「bitaddress.org」を例に解説していきます。※こちらはビットコイン専用のぺーパーウォレット作成サイトになります。

1. 「bitaddress.org」にアクセスする

2. bitaddressのサイトをお使いのPCに保存する(データ化する)

3. PCのネット接続をOFFにした後、先ほど保存したサイトを再度表示し、マウスを動かし数値を100%にする

4. 緑の囲いの中にある「ペーパーウォレット」をクリック

5. Address Generateに「1」を入力し、BIP38Encryptにチェックをいれる。そして右側に任意のパスワードを入力、Address per Pageに「1」と入力した後に「Generate」をクリックすると色が青に変わるので、「Print」をクリック

bitaddress.orgでは上の言語設定で日本語にできるので、英語に自信がない方でも安心してぺーパーウォレットを作ることが出来ます。

ペーパーウォレットを作成する上で最も重要なのは、ネット接続をOFFにした状態で作成することです。ネット接続をONにしたまま作成してしまうとウォレット情報が流出してしまう可能性もあります。オンラインウォレットに比べて少し手間はかかりますが、安全に保管したい方はペーパーウォレットがおすすめです。

ちなみにイーサリアムのペーパーウォレットは「Classic Ether Wallet」や「My Ether Wallet」。リップルは「Rippy Paper Wallet」や「Ripple Wallet」といったようにそれぞれ専用サイトがありますので、持っている仮想通貨に合わせたサイトで作成しましょう。

4種類の中で一番のおすすめはどれ?

今回は仮想通貨を保管するウォレットの基本情報や4つのタイプの特徴、作り方について解説してきました。ここでおさらいとして、今回紹介した4つのタイプのウォレットの特徴を一覧にまとめてみました。

ウォレットタイプ 特徴
クライアントウォレット セキュリティに優れており、オフライン環境でも利用できる
オンラインウォレット 口座開設や登録が非常に簡単で、最も一般的なタイプ
ハードウェアウォレット USBなどに保管するため、安全性が高い
ペーパーウォレット インターネットを利用しないため、ハッキングのリスクがゼロで最も安全性が高い

このようにそれぞれ特徴が異なります。ここまでの内容を踏まえると、これからウォレットを作ってみようというあなたは、

「結局どのタイプのウォレットが一番おすすめなの?」

と疑問に思うのではないでしょうか?今回紹介してきたようにそれぞれのウォレットタイプで良し悪しがありますが、一番安全性が高くておすすめなのはズバリ「ペーパーウォレット」になります。

ペーパーウォレットの最大のメリットは紙媒体で保存できることから、ハッキングリスクが限りなくゼロに近く、安全性が圧倒的に高いことです。特に大きな金額を管理する際にはペーパーウォレットは非常に魅力的ですね。

もちろんペーパーウォレットにも紛失や破損といったリスクもありますので、用途や重要視するものを考慮して自分に合ったウォレットタイプで仮想通貨を始めましょう。