バイナンスがBSVの上場廃止宣言、コミュニティの声は?

かねてよりクリプト業界で物議を醸していた人物と一致団結した仮想通貨コミュニティが対立している。

多くの業界人から「詐欺師」や「サイコパス」と呼ばれる、クレイグ・ライト氏

昨年の「ハッシュ戦争」で、BSVを推奨していたnChain開発チームのチーフサイエンティストでもある。

名誉毀損を理由に、Blockstream創設者アダム・バック氏やEthereum共同創設者であるビタリック・ブテリン氏を含める業界人を訴訟している同氏だが、仮想通貨コミュニティの大半がそんな同氏に反発。

取引量世界No.1のバイナンス取引所は、BSVの上場廃止を宣言するまでに至った。

今回の一連のエピソードに関して、コミュニティはどのような意見を持っているのだろうか。

BSV上場廃止までのストーリー

バイナンスCEOであるチャンペン・ツァオ氏の「怒りのツイート」から、仮想通貨コミュニティが「Solidarity (団結)」を掲げるようになるまでの経緯には、自称サトシ・ナカモトをバッシングしていた匿名アカウント「Hodlonaut」に対してライト氏が訴訟を起こせなかったことから始まっているようだ。

「クレイグ・ライトはサトシではない。もうこれ以上我慢できない、(BSVを)上場廃止する!」

Hodlonautは、ビットコインの第2層技術である「ライトニングネットワーク」を促進する動きの一環となった、ツイッター上の「ライトニング松明」を始めた人物だ。

(ライトニング松明は、 ユーザーが信頼のできる他のユーザーへ10,000 satoshi を加えて送金するというもの。)

☞稲妻走る、ツイッター上でビットコインの瞬時送金が可能に!?

既にツイッターアカウントを削除しているライト氏は、同氏のビジネスパートナーであるカルビン・アイアー氏の仮想通貨メディア「CoinGeek」を通じで、Hodlonautの身元を特定できる人へBSVで5000ドルの報酬を与えると発表。

「(ライト氏は)とても悲しく哀れな詐欺師、明らかに精神的な病気だ」などと批判するHodlonautのツイートは名誉毀損であり、「狙いのある運動だ」と主張した。

しかし、訴訟や裁判などの脅し文句は、恐らくライト氏が望んでいたような結果にはならなかったと言えるだろう。

それどころか、多くの業界人がライト氏を詐欺師と批判し、Hodlnautの肩を持つかの如くプロフィール画像を(上図のような)宇宙服を着た猫の画像に変更した。

また、仮想通貨取引所もHodlnautへ肩を貸し、バイナンス取引所、クラーケン取引所、またシェイプシフトを始めとするBSVへ流動性を提供するプラットフォームが同仮想通貨の取り扱いを中止すると発表。

しかし、OKEx取引所を含める一部の取引プラットフォームは中立性を強調し、BSVの上場廃止には至らなかった。

クリプトコミュニティの声

取引所大手によるBSV上場廃止を巡る今回の報道に関して、業界著名人から様々な見解が共有されている。

「Wow…. バイナンスは誠実なブローカーではなく、神を演じている。マルタ規制当局や他の管轄は調査する必要があるだろう。これは、クレイグがSatoshiであることを証明しようとしていることに憤慨しているため。何をそんなに恐れているのだろうか。」

「ちょっと考えてみろ。NASDQ最高経営責任者が、とある株式が上場廃止されるべきであるかどうかを判断するためにツイッターで世論調査を行い、その株式の価値の15パーセントを失うことに貢献する。 明らかにこんなことは起こらないだろう。」

「ほぼ全員が上場廃止を祝っているが、Satoshiのつまらない口論や上場廃止は、機関投資家の観点から見ると等業界が子供の遊び場であるかのように見えるだろう。」

「仮想通貨交換所は特定の資産を上場する義務を負うものではない民間企業であり、幅広い社会的合意に基づく上場廃止について悪いことは何もない。」

「追放と自主的結社は、オープン市場にとって非常に重要だ。 例えば、ペイパルは彼らのシステム内で望むことをできる。私たちは、代わりにビットコインを使える。 嫌いな人と付き合う義務は誰にもない。これが私がペイパルを使わない理由だ;)」

「BSVファンは、取引所がBSVを検閲していると不満を言う…これは、クレイグが言葉を法的脅威を使って検閲しようとしているために始まった。検閲抵抗性のあるお金を発明したと主張する人からの選択的検閲だ。」

成長過程にあるクリプト業界だが、今回のようなドラマも市場が未熟であることを示唆しているのかもしれない。

原典:Craig Wright’s Fight With a Cartoon Bitcoin Astronaut Cat Explained

ここまでの内容と考察

名だたる業界人に対して名誉毀損を訴えるライト氏を制するように、バイナンスを含める取引プラットフォームがBSVを上場廃止にしたという、今回のニュース。

BBCが数年前に報道した以下のニュースを覚えている方はいらっしゃるでしょうか?

出典:Mr Bitcoin: “I don’t want money, I don’t want fame!” BBC News

当時(2016年)、ビットコイン開発者として有名だったギャビン・アンドレーセン氏はライト氏がサトシ・ナカモトであることを主張し、BTCコミュニティから追放される形になりました。

そんなアンドレーセン氏は、ライト氏をサトシと呼んでから6ヶ月後に以下のように述べています

「半年が過ぎ去った今、私はまだクレイグ・ライト氏がSatoshiだと思うかどうか尋ねられる。

2つの可能性があると思う。

本当はサトシなのにも関わらず、世界にはそうではないと思わせるために、半分事実で半分嘘な縺れることがない網のような真実を作った。この過程で評判を台無しにした。

もし彼が本当にサトシであれば、彼の匿名でありたいという願いを尊重し、彼を無視するべき。

他の可能性としては、彼が数年の間に渡って、かなり賢い人々を騙すことに成功したマスター詐欺師であるということ。

この場合、犠牲者と犠牲者のために働いている法執行機関を除く全ての人は彼を無視するべき。

だから、彼がサトシであろうがなかろうが、無視するべきだ。これまで”サトシは誰”というゲームに関わってきたことに私は後悔しており、もっと楽しく生産的な追求にこれからは時間を費やしたい。」

実際に裁判が始まるとなると一層「サトシは誰」ゲームが白熱することが予想されますが、果たしてライト氏は自分がサトシであることを証明できるのでしょうか。

今後も仮想通貨市場特有の興味深い話題に注目していきましょう!

▼Pickupニュース▼

Blockstream創設者が語る「デジタルゴールドが生まれたきっかけについて」

NewEconomies創設者が語る「ブロックチェーン企業が必要なコミュニケーションついて」


シリコンバレーを拠点とするDIRT Protocol 創設者が語る「ベンチャー精神と分散型アプリのこれからについて」

TONGBLOC代表取締役が語る「サトシナカモノの思想を継ぐ個人データ革命について」

Bitcoin.com代表取締役が語る「鉛筆から学んだ衝撃的な発見について」

Holochain代表が語る「世界中の人々が呼応する近未来のエコシステムについて」Part 2

GLOBIANCE取引所創設者が語る 「近未来を見据えたマルタ仮想通貨規制について」

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  

   

関連記事