噂で買いニュースで売れ!?BAT価格がコインベース上場後28%減

仮想通貨企業として「史上最大」のIPOを計画しており、法定通貨を取り扱う取引所として世界最大級と言われている米取引所、コインベース。

米規制当局の方針に厳格に準ずる意向を明らかにしており、法的にも「安心」できる取引所と言われている。

そんな中、同取引所で取引が開始された「BATトークン」の価格が、上場後の2日間で約28%下落したという。

過去最悪「売り」の嵐、48時間で28%減

コインベースの取引プラットフォームに統合されたことが発表された直後、価格が約0.36ドル(約41円)から約0.29ドル(約33円)にまで下落した、BATトークン。

BAT価格の急激な下落は、不自然と言えよう。

なぜなら、規制に敏感なコインベースによる同仮想通貨の取り扱い開始は、それがSEC(米国証券取引委員会)が示す指針の下「有価証券でない」と判断できるからだ。

同取引所は、ステラ、BAT、ZRX、Zcash、カルダノといった5つの銘柄を、米規制当局の承認を得た上でプラットフォームへ統合する意向を今年5月に発表。

「これらの資産の取り扱いには、追加調査が必要であり、トレーディングのために上場させることを保証できない」

と公式発表でコメントしていた。

このような背景の下で取引が開始されたZRXトークンとBATトークンは、それらがSECから非有価証券対象と承認されたことを示すのではないか、と専門家から見られている。

それにも関わらず、BAT価格が大幅に下落した理由としては、「噂で買って、ニュースに出たら売る」という、典型的な仮想通貨市場の投機的な一面が挙げられる。

実際にも、プラットフォーム統合に先立ちBATとZRX価格は急騰し、上場後に急落した。

これは、売り圧力が買い圧力より強い「弱気市場」において、より多くの投資家が短期的な出来事から利益を得ようとすることが如実にあらわれているのかもしれない。

原典:Why Did BAT Lose 28% of its Value Overnight After Coinbase Listing?

ここまでの内容と考察

BATトークン価格が、コインベース取引所でトレードが開始されたと発表された直後に「急落」したという、今回のニュース。

やはり仮想通貨市場では、「投機」がなかなか「投資」には変わらないようですね。

直近のBAT価格について、ツイッター上では以下のような声が挙げられていました。

「コインベース上場=成功は終わり」

「同じようなことが、Bakkt(バクト)取引所でも起こりうるだろう」


「憶測だ」

残すところは、Zcash、ステラ、そしてカルダノ。

>> 米取引所コインベース、5種類のアルトコインを新規追加検討か

これらの仮想通貨のコインベース上場が「噂」される中、果たしてそれが「ニュース」になるのはいつでしょうか。

今後も憶測が憶測を呼ぶ仮想通貨市場に注目していきたいですね!