丁寧に「ごめんなさい」、スキャム韓国取引所が13,000ETHを持ち逃げ

仮想通貨詐欺を働く「スキャムICO」が増加していると言われ続けられている中、それに対する明確な規制が整っていない、現在のクリプト市場。

その風潮を強めるかのように、韓国取引所Pure Bit(ピュア・ビット)がICOを実施して調達した130,000ETHを持ち逃げした。

「ごめんなさい」、13,000ETHを持ち逃げ

今回詐欺を働いたと見られるピュア・ビット取引所を指摘したのは、韓国ブロックチェーンニュースメディア、「Blockchain ROK」。

同メディアの報告によると、ピュア・ビットCEOのソーシャルメディアのアカウント名が、丁寧な韓国語で「ごめんなさい」に変えられていたという。

また、公式フェイスブックページや連絡先オプションも消えていたそうだ。

取引所大手Binance(バイナンス)を含める多くの取引所と同様に、ICOを行なって資金調達をしていた、ピュア・ビット。

ユーティリティトークンとして発行された同取引所トークンは、「取引手数料の大幅な削減」や取引所の収益の一部を「配当のように分け与える」などの特徴があった。

投資家を欺くことに成功したピュア・コインは、以下のように販売したトークンを説明していた。

「Pureコイン(PURE)は、ピュア・ビットの取引用コイン。 それを持っているだけで、取引所が上げる収益の一部を手に入れることができる。 さらに、取引手数料はPUREコインで払い戻される。また、PUREコインで手数料を支払うと、それが30%割り引かれる。 つまり、PUREコインは配当+マイニング+トークンバーンを含む第3世代のマイニングコインだ。」

同取引所が実施した実際のプリセールでは、13,000以上のETH(約3.4億ドル)が集められたが、それは(一般的なICOとは異なり)スマートコントラクト上にロックアップされていなかったようだ。

一体どうやったら仮想通貨詐欺を食い止めることができるだろうか。

原典:South Korean Crypto Exchange Pure Bit Exit Scams with 13,000 Ether: Report

ここまでの内容と考察

韓国ピュア・ビット取引所が、投資家からプリセールで調達したイーサリアムを持ち去ったという、今回のニュース。

いくら問題になろうと依然として無くならない、仮想通貨詐欺。

やはり投資家が仮想通貨について詳しく知ることが重要なのかもしれませんね。

ちなみにですが、上述にあった取引所が説明したトークンを「詐欺だ!!」と見定めるためには、一般的なICOのあり方やトレンドを熟知することはマストです。

例えば、取引所が発行するトークンで手数料を全てユーザーへ返すことを意味する「取引所マイニングを実施中!」、と聞いた瞬間に「古い!」と思うことができたらOK。

また、インターネット上で、ICO専門家やエキスパートと自称する人たちを完全に頼るのは極力避けた方がいいかもしれません。

「トークン価格が上がる!」というセールストークに対して「どうやって上げているか」、また「OO円になる!」に対して「つまりそれは何を意味するか」を考え始めるのが、最初の一歩かもしれませんね!

今後もVC業界を変革させるような資金調達方法を実現させたICOに注目していきましょう!