マイクロソフト社、BTCブロックチェーン使用の新ネットワーク構築へ乗り出す

マイクロソフト社が、BTCブロックチェーンを基盤とする分散型の認証データ管理ネットワークを構築していることを、今月13日に公開したブログで明かした。
 
 
うやらビットコインは、マイクロソフト社からのお墨付きをついに得たようだ。

スターバックスやマスターカードと企業向けのブロックチェーン技術関連の解決策を模索しているマイクロソフトだが、パブリックブロックチェーンの将来性を度外視しているわけではない。

例えば、同社アイデンティティ部門のダニエル・ブックナー氏によると、取引処理能力に大幅な制限はあるものの、ビットコインは「最も頑強なパブリックブロックチェーン」だという。

そんなビットコインのブロックチェーンを基盤とする分散型のID管理を可能にするネットワーク「Identity Overlay Network(ION)」をマイクロソフトが手掛けていることが明らかになった。

私たちの仕事の初期段階の様子を分かち合うことに興奮している。IONは、ビットコイン上で稼働する、分散型の識別子用で、拡張性があり、オープンソースコードを使った、(ネットワーク参加において誰かからの)許可を必要としない第2層技術だ。全ての人のためのオープンなインフラとしてマイクロソフトによって開発される。

  
許可なし&分散型版「フェイスブックコネクト」誕生か

IONの構想は、様々なウェブアプリにアクセスするための認証データ(ユーザー名やログイン)を使ったログインを簡易化した「フェイスブックコネクト」に似ている。

しかし、フェイスブックのような仲介企業がデータ管理を行うのではなく、ユーザーがそれを自己管理できる、とマイクロソフトのアイデンティティ部門のアレックス・サイモン氏は公式ブログでアピールした。

私たちは、全ての人が自己管理する分散型でデジタルなIDを必要としていると考えている。

ユーザーは秘密鍵を採用した分散型のIDを使用してログインが出来るため、ユーザーのプライバシーを向上できるだけでなく、ハッキングのようなリスクを抑えるのに役立つことが予想されている。

それだけでなく、保険証、自動車免許およびパスポートなどより複雑で機密性の高い形式のデータの管理における同技術の採用も十分に考えられるという。

そのため、プライバシー保護の尊重がグローバル規模で推し進められている昨今、IONは社会的な変化とマッチしているブロックチェーン技術を使った新たな解決策というわけだ。

しかし、従来のシステムに慣れているユーザーが、個人情報の自己管理を行う責任を引き受けたいかどうかまでは現時点でわからないだろう。

分散型なIONのノードを管理するのは…誰?
ビットコインの第2層で構築されるIONは、IBMやマスターカードもパートナーに加わっている「分散アイデンティティ財団」と共同で開発された一連のオープン標準に基づいているという。

そのため、誰もがIONネットワークのノードになることで、ID追跡、検証、またデータ記録などの役割を果たせる。

現時点ではノードを運用する「経済的な動機」は明示されていないものの、Equinox、Casa、Civicを含む複数社がノード運用に関心を示しているようだ。

また、メインチェーンとのやり取りの際に発生するコストはマイクロソフトによって全て負担されるという。

IT業界の主要プレイヤーがプライベートブロックチェーンではなくBTCネットワークを選出したことは、ビットコインの信頼性をより高めるものとなるだろう。

また、このような取り組みがパブリックブロックチェーンの「価値提供」を他の大手企業が再吟味するいいきっかけとなるかもしれない。

 
 


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