デジタル時代突入、保険業界におけるブロックチェーン技術の未来

コンサルティング企業Millimanが提供するライフ・テクノロジー・ソルーションの責任者がGlobal Banking & Finance Reviewへ寄稿した記事で保険業界におけるブロックチェーンの有用性について述べた。
 
 
のバーティカル市場でブロックチェーン技術が活躍する様になるだろうか。

技術的な制限を考慮した上で、全ての分野にブロックチェーン技術を応用することは推奨されていないものの、例えばタバコの箱に付いている納税印紙を追跡するなどの専門的な用途における同技術の使用が注目されている。

そんな中、Milliman社のパット・レンジ氏によると、イノベーションがあまり顕著でない保険業界におけるブロックチェーン技術の使用は「大いに期待できる」という。

保険業界には「イノベーション」が必要

レンジ氏によると、技術革新に対して歴史的に他の業界よりも「慎重で懐疑的な」アプローチを取る保険業界は、オンデマンドが求められる今日に「自己改革」する必要があるという。

それを促進する最新技術として、同氏は特にブロックチェーンが保険業界にとって有望だと見ているようだ。

仲介者を排除し、関係者間でのみで取引可能にするブロックチェーン技術は、保険業界にとって特に有用。オンデマンドでリアルタイムの対応が求められているデータ、請求書、契約などの提供を安全に即時で行える。

同氏によると、ブロックチェーン技術はオンボーディングやクレーム処理などの手間が掛かるプロセスを効率化し、「何百時間もの人的時間」を節約できるという。

また、詐欺防止やセキュリティ対策においても、「より安全で信頼できるデータ」を保管するために同技術を活用できるそうだ。

それというのも、詐欺は依然として現代のデジタル世界を悩ませている「高価な問題」であり、詐欺行為による被害額はあらゆる種類の保険を合わせて毎年800億ドルに上るという。

また、同氏は規制の懸念やパブリックブロックチェーンに分類される「イーサリアム」の取引処理能力の制限について言及したものの、「ブロックチェーン革命は前進し、将来が有望だ」と結論付けた。

実際にも、保険業界におけるブロックチェーン技術の利用は拡大しつつある。

例えば、最近では保険関連のサービスを提供するMarsh社が、保険証明書を24時間いつでも発行できるブロックチェーン基盤のプラットフォームを展開したことをロイターが報告した。

AIが人の仕事を奪うと言われている中、人の仕事を省くようなブロックチェーン技術が既存サービスに導入されるケースは、これからも多くの人々が気付いてない中で徐々に増えていくのかもしれない。
 
 


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