ビットメイン、2020年のBTC報酬半減に向けて新たなASICをリリースへ

仮想通貨市場の拡大とともに急成長を遂げたものの、財務状況の悪化が一つの大きなネガティブ要因となりIPOを断念したことが最近報じられた、ビットメイン社。

しかし、最近では大規模なマイニングを再開する計画を立てていることが噂されるなど、ビジネス戦略に変化が見え始めている。

そんなASIC機器製造業者が新たなマイニング機器「Antminer S17」を4月9日にリリースすることを公式ブログで明かした。

尚、今回リリースされる「Antminer S17 Pro」、「Antminer S17」および「Antminer T17」のASIC機器は7nmのASICマイニングチップが搭載されているという。

パフォーマンス28.6%向上、ビットメイン新商品がついにリリースへ
ビットメイン社プロダクトマネジャーであるYangxin氏によると、今回リリースされる新製品はハッシュレートを「大幅に改善している」という。

具体的には、以下の2点で「Antminer S17」は優れているそうだ。

1.前世代のチップに比べ「28.6%」程パフォーマンスが向上している。
2. 単位スペースあたりのハッシュレート密度がより高いため、マイニングファーム運営のコスト削減が期待できる。

 

また、マイニング専門分野に限らずIT業界全体から注目されている「7nmチップ」を上回るような将来的な技術革新に関して、同氏は以下のようにコメントした。

「技術的な観点から見ると開発に終わりはないが、短期的には7nmチップを超える次世代マイナーの開発を支える原動力は物理的な制約のために減速している…(台湾企業が)既に5nmチップの製造工程に入っていることは有望だ。 私たちはこの技術の開発を続けていくが、まだ初期の段階…性能と経済的の観点から7nmが近い将来で最も好まれるだろう。」

尚、 新しいAntminer 17シリーズは、2019年4月9日から公式ウェブサイトで発売開始される予定だ。

出典:Bitmain announces selling date of next-gen Antminer S17 series

今回のビットメイン社の発表は、ビットコイン報酬が半減する一年前の夏を先駆ける発表となる。

同社は中国南西部の夏季の安価な電気コストを利用してマイニングを行う計画を立てていると報道されており、約20万台のマイニング機器を配備するという。

☞Bitmain社、サマーに向けて20,000台のマイニング機器を配備か

直近でIPOが実現ならず執行役員も交代した同社だが、果たして市場首位をこれからもキープできるのだろうか。

原典:Bitmain announces selling date of next-gen Antminer S17 series

ここまでの内容と考察

ビットメイン社が新たなマイニング機器をリリースするという、今回のニュース。

マイニング機器における「技術革新」において、競合企業よりも遅れを取っていることがよく指摘される同社ですが、果たして今回のプロダクトは売れ行きはどのようになるでしょうか。

ちなみにですが、日本金融大手SBIホールディングスもマイニング事業を展開する意向を明かしています。

「日本の銀行大手である52億ドル規模のSBIホールディングスが、BTCマイニング機器を製造する事業を開始した。タイミングが良いので面白いです。クリプトがすぐに回復すると非常に自信を持っているか、あるいはBitmain、Canaan、および他社を超えられると考えているのかもしれない。」

競争率の激しいマイニング市場ですが今後はやはり大企業しかマイニングに参加できないのでしょうか。

今後も新たなASIC企業の誕生やマイニング市場の動向に注目していきましょう!

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