誰もリブラを信頼していない Part.2、米、英、独はフェイスブックを懸念か

誰もリブラを信頼していない Part.2、米、英、独はフェイスブックを懸念か

フェイスブック主導のデジタル通貨プロジェクト「リブラ」に関する意見調査によると、市場関係者はフェイスブックの取り組みに前向きなものの、多くの人々はそれに懐疑的なようだ。


 
 
 
 
界中の政府や中央銀行から警戒されているフェイスブックの新たなフィンテックプロジェクト、リブラ

最近では、同プロジェクトの創設メンバーからも実は完全に信用されているわけではないことが報道されている。
 

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また、今月行われたリブラコインに関する意見調査によると、仮想通貨業界関係者はフェイスブックの取り組みに前向きなものの、一般大衆の大半は同社に対して不信感を抱いているようだ。
 
 
クリプト関係者はリブラに前向きか
 
フェイスブックが指揮を執るデジタル通貨プロジェクトに対して、クリプト業界人からは楽観的な声が多い。

それというのも、リブラコインはビットコインとは異なるバリュー・プロポジション(価値提供)を提示しているだけでなく、それが主流メディアや米国議会で取り上げられることによってBTCにもスポットライトが当たった。

また、リブラコインのウォレットとなる「カリブラ」にもビットコインを始めとするデジタル通貨が採用されるようになることで、より仮想通貨エコシステムが拡大することを指摘する業界人も少なくない。

最近実施された意見調査からも、実際に当業界の関係者はリブラに対してプラス思考なことが伺える。

日本経済新聞によって報じられた、QUICK社が今月24日に公開した市場関係者343人を対象に行ったリサーチの調査結果によると、回答者の60%以上がリブラコインに対して前向きだという。

66.4%がリブラに「賛成」または「条件付きで賛成」と答え、「慎重であるべきだ」は29.4%、「反対」は4.1%にという結果だったようだ。

また、リブラコインが法定通貨を代替するかという質問に対し、52.2%が「ならない」と回答した一方、47.8%が「なる」と返答したという。
 
 
米、英、独はフェイスブックに懸念か
 
リブラに対して当業界からは前向きな声が多いものの、一般大衆の大半は決してそのように思っていないようだ。

独金融協会が2,093人を対象に実施した調査によると、回答者の12%がローンチ時にリブラコインを使用すると返答した一方で、79%が同コインに対して懐疑的だと答えたという。

また、52%がフェイスブックが「十分な被害を与えた」という見解を共有し、26%はデジタル通貨を手掛けることによって同ソーシャルメディアが「更なる混乱を引き起こす」と回答した。

一般大衆がフェイスブックに不信感を抱いていることを示唆する市場調査は他にも公開されており、Telecomsが報道したViber社の調査結果によると、英国の4%また米国の2.5%しかフェイスブックを信用すると答えなかったという。

さらに、Civic Scienceが今月22日に発表した米成人1,799人を対象とした調査レポートによると、回答者の95%がリブラまたはウォレットに興味がないと返答し、79%がリブラコインよりもビットコインを信用すると答えたようだ。

 

出典:Americans Have Trust Issues with Facebook’s Cryptocurrency

 
現時点でも30社近くから形成されるネットワークを基盤とするリブラコインへの信頼は、法定通貨への信頼が国家への信頼に依存しているように、フェイスブックだけに依存しているわけではない。

最近米国で行われた公聴会からも伺えるように、リブラへの信頼というよりかはフェイスブック子会社がウォレットサービスを提供することで消費者の金融データ管理を担うことを危険視する声の方が多い。

米国の規制当局からのゴー・サインが出るまで「ローンチしない」主張するフェイスブックだが、果たして当初の計画通りに来年中にリブラは実用化されるのだろうか。

リブラコインの対となるような中央集権型の機関への信頼を必要としないBTCへの認識の変化や法定通貨やリブラコインと自由市場で競合するようなデジタル通貨を手掛ける民間企業の登場にも注目だ。

 
 


 
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