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HSBC執行役員、DLT技術が為替取引コストを「25%削減した」
- 2019/2/18
- 仮想通貨の最新ニュース
しかし、俗に言われる「非中央集権化」がそれの全てだろうか。
例えば、クリプト業界人によく罵倒される企業用ブロックチェーンは、哲学的な「分散化」ではなく、実用的な「効率化・コスト削減」にスポットライトを当てている。
それでも特定分野におけるブロックチェーン技術の成功例は今日でもほとんど存在しなく、同技術の存在価値さえが問われることも多い。
そんな中、メガバンクは分散型技術の「実用化」を水面下で着々と進めているようだ。
HSBCが、DLT(分散型台帳技術)を基盤としたシステムを通じて、為替取引の決済にかかるコストを4分の1に削減した、とロイターが報じた。
メガバンク、DLT技術でコスト大幅削減を図るか
HSBCの為替取引プラットフォーム「HSBC FX Everywhere」は、大手銀行によって実装されるDLT技術の稀な例であり、かねてより話題となっていた金融業界における同技術の実用化が証明されつつあることを示唆するだろう。
昨年2月以来、同プラットフォーム上で2500億ドル相当のFX取引を処理したと発表していたHSBCだが、現在では1日3,500から5,000の取引をで処理し、3,500億ドル相当の取引を決済しているという。
国境を超えた複雑な外国為替に便利なツールを同行の顧客に提供することを目指している同プラットフォームは、南米、北米、欧州、およびアジア太平洋地域の取引拠点間における決済を調整する。
また、「Shared Permissioned Ledger」と呼ばれる一種の分散型台帳技術が採用されており、承認された複数の当事者のみがリアルタイムで台帳を修正および更新できるようだ。
同行COOであるマーク・ウィリアムソン氏によると、同プラットフォーム上では数十億ドル相当の決済が毎日行われており、特にリスク管理に役立っているという。
また、この取り組みが「一度限りの概念実証ではない」ことについて言及し、以下の様に続けた。
「プラットフォーム参加者が増えるほど、顧客サービスを提供する上でより効率的になるだろう。」
HSBCによる分散型台帳技術に関する取り組みは、為替取引にとどまらない。
例えば、昨年11月には貿易金融における同技術のユースケースを模索していることを発表した。
☞HSBC、ブロックチェーン基軸の貿易金融プラットフォームを新設へ
最新技術を積極的に取り入れる世界的なメガバンクによる分散型技術の取り組みに注目が集まる。
原典:HSBC forex trading costs cut sharply by blockchain – executive
ここまでの内容と考察
HSBCが、DLT技術を採用した為替取引プラットフォームで25%程コストを削減したという、今回のニュース。
メガバンクによる分散型技術に関する取り組みは、それの存在を大衆へ知らせるきっかけとなるかもしれませんね。
しかし、ビットコインを始めとする分散型の通貨の基盤となっているブロックチェーン技術と「存在理由」が異なることには少しだけ注意したいですね。
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HSBCプラットフォームは、「仲介者をなくす」などの非中央集権化を推奨しているわけではなく、分散型技術を既存システムに取り込み効率化を図るというもの。
ちなみにですが、効率化やコスト削減に焦点を当てた分散型技術の活用法を独中央銀行も模索しているようです。
様々な分散型技術の使い道が検討されている今日、果たして非中央集権化を掲げる多くのパブリックブロックチェーンは日常的に使用されるようになるのでしょうか。
☞ハーバード暗号学者、そもそもブロックチェーン技術は「必要ない」
分散型の頑強なセキュリティを確立し、新たな金融方針のもと稼働するビットコインの普及にも注目ですね。
「仮想通貨に対する方針を変えている」と業界人が指摘する金融機関の動向をこれからも追っていきましょう!
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