非国家主体のビットコインはノーベル賞受賞者の「夢」!?

様々な問題を抱える法定通貨を代替するような新たな決済手段として注目されている、仮想通貨。

>>重要なのはビットコインの「金融方針」!?米経済学者が語る

米国経済研究所が遂行している「サウンドマネープロジェクト」のディレクターである、ウィリアム・J・ルーサー氏によると、仮想通貨の元来の目的とノーベル賞受賞者である経済学者F.A.Hayek (ハイエク)氏のビジョンは類似しているという。

通貨の「非国営化」を現実に、ハイエク氏の夢はついに実現なるか

オーストリア学派経済学における代表的な学者でありノーベル賞受賞者でもある、ハイエク氏。

不況とインフレが問題となっていた1970年代に、それらの一つの解決策として政府が発行する法定通貨に対抗するような「民間が発行する通貨」を推奨していた。

しかし、通貨の「denationalization (非国営化)」の問題 (= 民間で通貨を発行すること)として、民間通貨が広く普及することでそれが法定通貨のように発行枚数が無限に増加させられるのではないか、という大きな問題が挙げられていた。

民間通貨に関する概念がハイエク氏によって提唱されてから数十年という時が経った今、米経済学者であるルーサー氏は、このインフレに関する問題がブロックチェーン技術によって根本的に解決されるのではないかと見ているようだ。

それというのも、同技術を基盤に発行される仮想通貨の発行枚数上限は予めプログラミングされており、人為的に通貨供給量をコントロール出来ない

また、ルーサー氏は仮想通貨が潜在的に「金融商品でない」ことについて言及し、以下のように述べた。

「ハイエク氏の思想実験が、仮想通貨によって実践されていると言える。公的に発行されたクリプトは、政府によって発行された従来の通貨と直接的に競合する。金、銀、塩とは異なり、ビットコイン、イーサリアム 、ダッシュなどの仮想通貨は、明示的な通貨以外の使い道がない。そのため、これらの仮想通貨は金融商品ではなく、それを使って商品で償還することもできない。どちらかと言うと、ハイエク氏が想像していたような、民間によって発行された償還不可能な通貨だ。」

このような点でも、法定通貨を代替する新たな民間通貨としての役割が期待される仮想通貨だが、同氏によるとそれらのほとんどが現状では「安定した購買力」を持っていないという大きな課題を抱えているという。

例えば、仮想通貨で給料を支払う場合、それを使って一定量の食料品や家賃などを安定して支払える必要があり、将来的に仮想通貨の価値が上昇する可能性があるという理由だけでは問題がある、と同氏は指摘した。

また、価格が安定している数多くの「ステーブルコイン」が最近誕生しているものの、それらは主にトレーダーにとって便利なツールである、法定通貨を代替するような日常的な決済手段として意図されているわけではない。

このようなクリプト市場の現状を踏まえ、同氏は以下のように述べた。

「物事がどのように進むかを判断するには、あまりにも早すぎる。ハイエク氏は、政府によって管理されない通貨という、明らかに可能性のあるものを提唱していた。しかし、人々がどのようなタイプのお金を最も必要とし、それをどのように提供すべきかを明確にする必要がある。仮想通貨のパイオニアであるNick Szabo (ニック・ゼイボ)氏が主張しているように、実際にクリプトを守ったり、それらがどのように動作するかを実際に見ることで、現状では未解決の問題が解決できるようになるだろう。」

クリプト市場の「投機的」な一面が誇大広告されている中、果たしてクリプトという法定通貨とは異なる「選択肢」の存在が認知されるようになるのだろうか。

原典:Crypto May Fulfill Nobel Winner F.A. Hayek’s Vision for Private Money: Economist

ここまでの内容と考察

オーストリア学派経済学者ハイエク氏の民間によって発行される通貨に関するビジョンが、仮想通貨と一致しているとルーサー氏が発言したという、今回のニュース。

学者達によって長い間議論されているトピックですが、果たしてクリプトは本当にこれを実現することができるのでしょうか。

様々な種類の仮想通貨が市場に存在しているため、「社会的な実験」としては実は今が一番面白い時なのかもしれませんね。

ツイッター上では、以下のようなハイエク氏の「名言」が挙げられていました。

「私たちは、政府の手から取らない限り優良なお金を手にすることは絶対に出来ないだろう…ズル賢いような方法で政府が止められないようなものを作り出すしかない。#bitcoin」

先進国で仮想通貨が実際に使い始められるまでにはまだ時間が掛かるかもしれません。

しかし、実際にアフリカ諸国や南米の経済が崩壊している国における仮想通貨の普及が急速に進んでいることからも、従来の通貨とは「異なるオプション」はやはり必要なのかもしれませんね。

将来的にどうなるでしょうか、楽しみですね。

パートナーシップ発表やアップグレードだけではなく、今後は仮想通貨の本格的な普及にも注目していきましょう!
 
 


 
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