ホスキンソン節炸裂、JPMコインは「死にかけている業界の痕跡」

金融大手JPモルガンによって発行された仮想通貨として世間一般でも話題になっている、JPMコイン

この所謂「銀行コイン」は、本当に既存システムを効率化できるような革新的なものなのだろうか。

はたまた、衰退している金融機関がクリプトという「仮面」を被っただけ、だろうか。

カルダノブロックチェーンの開発を担当する新興企業IOHK社の代表取締役であるチャールズ・ホスキンソン氏によると、JPMコインのような仮想通貨を発行したJPモルガンは「醜態を晒している」という。

先週実施された香港ブロックチェーンウィークのパネルディスカッションで、同氏がJPモルガンによる仮想通貨の取り組みを論難した。

ホスキンソン氏、JPモルガンに「リスペクト」はない

「JPMコインを見ると、JPモルガンがこの業界を何も理解していないのがわかる。醜態を晒しており、みっともない概念だ。5-6機関と共に全てを行うという完全な負け犬。必要とされておらず、使い道もない。当業界にいることを主張するための単なる概念実証であり、執行役員の奇妙な空想を正当化するようなものだ。」

このように発言したのは、第三次ブロックチェーンとして注目を集めているカルダノの考案者であり、イーサリアム共同創設者としても知られている、ホスキンソン氏。

STO Discussion: The Co-Existence of Regulation and Innovation

同氏によると、JPモルガンによって発行されたステーブルコインは「死にかけている金融業界の痕跡」であり、決して前向きな動きとは捉えられないという。

「なぜクリプト業界が存在するかというと、彼らのような犯罪者がいるから。実に酷いことを20-30年継続し、世界を破産させた。また、彼らが敷いた規制やシステムにより、結果的に30億人が世界の金融システムから除外された…仮想通貨は、これに対する反作用として存在する。これからも継続して成長し、いずれは従来の金融システムと衝突するだろう。この合成によって生まれるものはより公平で優れているシステムとなる。そのため、私は(JPMコインのようなものを)死にかけている業界の痕跡のように見ており、リスペクトはない。ポジティブな動きだとも思っていない。」

JPMコインは「中央集権型の企業に管理される台帳が、中央集権型の資産を発行し、従来の金融システムの中でしか使われない」と述べ、従来のデータベースと何ら変わりはないと指摘する、ホスキンソン氏。

JPモルガンのように新技術を取り入れようとする金融機関は存在するものの、従来のようなビジネスモデルを継続することは困難になる、と続けた。

「そもそも仲介者は、取引や価値を保存するために必要だった。しかし、新技術が誕生し、今までの仲介者はいらなくなる。これから(仲介者が)生き残る唯一方法は、消費者が実際に欲するようなサービスを提供することだろう。」

また、同氏によると、銀行のビジネスモデルの将来性が危ぶまれている中、金融機関は人々が「競合できない」ような規制を保つ努力をしているという。

「金融機関は、規制を設置することで技術革新を破壊し、人々が競合できないようにしている。例えば、ビットライセンスというものが作られた。開発者たちが金融の世界に入りずらい理由は、KYCやAMLなどのコンプライスの課題があるから。一方、従来の金融機関はこれを行うことが可能…規制当局に行っても、規制を変えることはできない。なぜなら従来のシステムや規制を保つことで莫大な富を築くJPモルガンやゴールドマン・サックスがロビー活動を行っているから。私は彼らにリスペクトなどはない。」

STO Discussion: The Co-Existence of Regulation and Innovation

しかし、このような現状はブロックチェーン技術によって徐々に変化する可能性があるようだ。

インターネットの発展の過程で見られたような、「許可を必要としない」テクノロジーの進化が現在の金融業界でも起きていると同氏は語った。

「権力者に、もっと道徳的になってくれと言っても、何も変えられない。例えば、(昔の)メディアに対して、”新聞社が無くなるかもしれないが、消費者にとっては便利なインターネットがある”と言っても、笑われただけだろう。しかし、私たちは許可なしで(インターネットを)作り出した。従来のメディア業界は、完全に倒れている。金融業界も同じような道を辿ると言える。」

仮想通貨という新技術が登場してしまった今、従来の金融機関のこれからはどうなるのだろうか。

原典:STO Discussion: The Co-Existence of Regulation and Innovation

ここまでの内容と考察

IOHK代表取締役であるホスキンソン氏が、JPMコインについて言及したという、今回のニュース。

インターネットがメディア業界を大きく変えたように、ブロックチェーン技術は金融業界で本当に革命を起こせるでしょうか。

JPMコインに対して批判的なのは同氏だけでなく、リップル社CEOであるガーリングハウス氏もそれの存在理由に関して独自の見解を述べています。

☞リップル社代表取締役、JPMコインは「理解できない」

さらに、銀行ビジネスがフィンテックや仮想通貨によって縮小するのではないかという見解は最近とても増えてきていますね。

☞銀行ビジネスは終わり!?仮想通貨がもたらす4つのグローバル変革

☞イングランド銀行、敵は仮想通貨ではなくフィンテック企業

従来のビジネスモデルを継続するのが困難になることが予想されている銀行は、これからどのようなビジネス戦略を展開していくのでしょうか。

仮想通貨に批判的な米経済学者がAIによって特定の仕事が減っていくと言及していますが、案外「仲介者」にあたるような業務の方が大幅に減るかも。

このような大ピンチをチャンスに変えようとするような金融機関の取り組みにも注目ですね。

従来の金融業界が衰退する一方で、着実に成長を遂げているクリプト業界のこれからに注目していきましょう!

▼Pickupニュース▼

カルダノ発案者・IOHK代表取締役が語る「新時代のガバナンスとカルダノの今後」

TONGBLOC代表取締役が語る「サトシナカモノの思想を継ぐ個人データ革命について」

Holochain代表が語る「世界中の人々が呼応する近未来のエコシステムについて」Part 2

Aion創設者が語る「仮想通貨業界を変えうる投資家が持つ力」

Optherium創設者が語る「銀行がポケットに入る次世代について」

eMusicのCEOが語る「ブロックチェーンが実現する音楽業界の近未来」

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  

   

関連記事