米シーフード大手、ブロックチェーンで「海から食卓」までマグロを追跡

米シーフード大手、ブロックチェーンで「海から食卓」までマグロを追跡
仮想通貨に関しては依然として賛否両論があるものの、大企業はブロックチェーン技術に積極的だ。

例えば、最近では韓国大手Kakao社が、ブロックチェーン事業を始動するために9000万ドルを調達したことが大きな話題となっている。

また、日本大手のSony社もブロックチェーン関連の取り組みをしていることが報じられている。

そんな中、米シーフード大手Bumble Bee Foods社が、独ハイテク企業SAP Cloud Platform Blockchainと協力し、インドネシアの海から店舗までキハダマグロを追跡するシステムを立ち上げたことを発表した。

ブロックチェーン技術が徐々に実用化されている!?

今回Bumble Bee Foods社が発表したプラットフォームは、消費者がスマホで製品パッケージのQRコードをスキャンするだけでキハダマグロのサプライチェーンを監視できるものだという。

出典:FROM OCEAN TO TABLE: Your Food. Brought To You By Blockchain

同社CEOであるトニー・コスタ氏によると、捕獲場所からどのような経路で魚が輸送されたのかを確認できるため、サプライチェーンの透明性が向上するそうだ。

「Bumble Beeは、シーフード製品を追跡する業界のリーダーであり続けている…SAPブロックチェーン技術を追加することで、消費者や顧客との透明性をさらに向上させることができる。」

具体的には、ブロックチェーン技術を使用することで改ざん防止可能なサプライチェーンの履歴を作成し、それを世界中の顧客と共有するという。

尚、実際にブロックチェーンで保管されるデータには、漁獲量、捕獲地点、および信憑性、鮮度、安全性、貿易漁業認証に関する情報が含まれる。

出典:FROM OCEAN TO TABLE: Your Food. Brought To You By Blockchain

同プラットフォームは「ブロックチェーンが食べ物の未来に革命を起こすためにどのように使えるかの実例」だと語る、SAP Innovative Business Solutionsのグローバルヘッドであるオリバー・ベッツ氏は以下のように続けた。

「これは、海からコールドチェーン全体、倉庫、店舗、そして食卓までという、サプライチェーン全体の透明性と追跡を可能にする。Bumble Beeのような企業の技術革新を現実にするのを手助けする時、私たちは消費者のニーズや、信頼されているブランドを強化をの支持する。」

情報の透明性を向上するブロックチェーン技術の特徴に焦点を当てた同プラットフォームのこれからに注目だ。

原典:Bumble Bee Foods and SAP Create Blockchain to Track Fresh Fish from Ocean to Table

ここまでの内容と考察

Bumble Bee Foods社が、ブロックチェーン技術を搭載したプラットフォームを発表したという、今回のニュース。

ネットワーク上の参加者を限定するプライベートブロックチェーンを使用するSap技術ですが、前述のような著名大企業による取り組みにより世間一般からのブロックチェーン技術に対する認知度が高まるかもしれませんね。

ちなみにですが、物流大手のFedEx社もブロックチェーンに興味を示しており、同社CEOは以下のようなコメントを以前寄せていました。

「もしビジネスが新しいテクノロジーに順応しない場合、そのうち絶滅してしまうだろう。」

☞「生き残る」ため、世界的物流大手もついにブロックチェーン採用へ

果たしてブロックチェーン技術は今後どのように社会へ浸透していくのでしょうか。

仮想通貨の普及にも目を向けながら、今後もブロックチェーン技術の様々なユースケースに注目していきましょう!

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