元イスラエル首相、ビットコインは「ポンジ詐欺」

市場が一向に活性化されないものの、インフラ整備は着実に進んでいる、仮想通貨。

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しかし、ブロックチェーン技術の開発が活発なイスラエルの元首相、Ehud Barak (イェフ・バラク)氏によると、仮想通貨は「ポンジスキーム」だという。

(*ポンジスキームとは、実際に資産運用を行わずに、新たに出資者から集めたお金を「配当金」としてかねてより投資をしていた人に渡す詐欺のこと。)

ブロックチェーンは「OK」、仮想通貨は「詐欺」

「忍耐力を持ち、ブロックチェーンを深く理解している人は、医療情報に関する契約などを始めとするそれの多くの使い道を見つけることができるだろう。」

上述のようにブロックチェーン技術の可能性について語ったのは、医療マリファナ企業へ出資したことで最近話題となっている元イスラエル首相、バラク氏。

同氏によるとブロックチェーン技術は興味深い「数学的な技術概念」である一方、仮想通貨には投資すべきでないという。

「ビットコインや他のコインを含める仮想通貨は、ポンジスキームだ。」

と発言し、現在の世代ではブロックチェーン技術を使って「通貨」を発行することが不可能だと主張した。

ビットコインを「ポンジスキーム」と表現するのは、同氏が初めてではない。

ウォールストリートの敏腕金融アナリストであるGary Shilling (ギャリー・シリング)氏も同様な見解を述べており、ビットコインが通貨でない理由として、以下を挙げている。

1.価値の保存ではない
2.価値の交換手段ではない
3.普遍的に受け入れられていない

特にビットコインの「価値の保存」というユースケースに関して同氏は否定的で、以前から同仮想通貨における価格変動の問題を厳しく批判している。

しかし、クリプトに積極的な政治家も少なからず存在するようだ。

例えば、バラク氏の政治的な宿敵である現イスラエル首相Benjamin Netanyahu(ベンジャミン・ネタニヤフ)氏は、ビットコインやブロックチェーンが銀行を廃止する可能性があるという見解を明らかにしている。

「銀行が最終的に消える運命かって?答えはイエスだ。明日起こる必要があるか? ビットコインである必要があるか?それはわからない。」

米MIT卒業後、ボストン・コンサルティング・グループのコンサルタントとして働いていた同氏によると、ブロックチェーンは従来の中央銀行を代替するような分散型システムを提供できるという。

また、ブロックチェーンが取引手数料を請求する非効率的な中央集権型の機関を必要とせずに、銀行業務の全てを実行できると強調した。

各国の政治家がビットコインを始めとする仮想通貨に対して様々な見解を述べている中、仮想通貨に対する大衆の意見は今後どのように代わっていくのだろうか。

原典:Bitcoin is a Ponzi Scheme, Says Former Israel Prime Minister Ehud Barak

ここまでの内容と考察

元イスラエル首相バラク氏が、仮想通貨を「ポンジスキーム」と表現したという、今回のニュース。

誰もが一度は耳にしたことがあるような「ブロックチェーン技術には肯定的で、仮想通貨には否定的」という、特に大企業に多い見解ですね。

大企業用のブロックチェーン技術の開発が活発化していた2-3年前に特に多かった意見の一つです。

ブロックチェーン技術が普及するようなそもそものきっかけとなったビットコインに関して、ツイッター上では以下のような声が挙げられていました。

「正直なところ、ビットコインは最もクールな社会的な動きのアイデアだ。誰かもわからないような人物が始めた数学プロジェクトが巨大なゴールドラッシュを生み出し、詐欺やドラマを経て、世界を徐々に支配しようとしている。」

ビットコインを「価値の保存」手段として推奨する声もある中、果たしてそれに対する人々の見解は変化するのでしょうか。

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直近の市場の動きにも注目しながら、今後も仮想通貨に向けられた政治家や著名人のコメントに注目していきましょう!