マイナー離脱中!?ついにBTCマイニング「難易度」も急落

収益性がマイナスとなっているため、マイナーがマイニングを中断している状態が続いていると言われている、ビットコイン。

>>収益性がついにマイナス!?BTCハッシュレートが大幅減少

ビットコインが「死のスパイラル」を歩んでいるという経済教授からの鋭い指摘もある中、BTCマイニングの「難易度」が15%以上急落したことが確認された。

ビットコインハッシュレート激減、収益性低下が原因か

マイニング機器がBTCネットワーク上で「オン・オフ」される度に変化する、BTC全体ハッシュレート。

これが増加するとブロックがより早く発見され、逆に低下するとブロック発見が遅れると言われている。

そんな中、10分という一貫した時間でブロックを継続して生成するために、ハッシュレートの増減に応じて2週間ごとに変更されるのが、マイニング難易度。

ハッシュレートと密接な関係を持っているため、それの変化はBTCネットワークの現状を表す一つの指標となると言われている。

ビットコインが誕生してからというもの、BTCハッシュレートは常に増加傾向にあったため、難易度も加増され続けてきた。

しかし、直近のビットコイン市場の急落を受け、多くのマイナーがマイニング機器を「オフ」に(すなわち、ハッシュレートが低下)したため、ついにマイニング難易度も15%という大幅な下落を見せたようだ。

出典:data.bitcoinity.org

マイナーがBTCマイニングから離脱している背景としては、1BTCを得るために平均生産コストが4500ドルなのに対し、市場で取引されている額がそれよりも安いことが挙げられる。

また、XDEXのチーフ・アナリストであるFernando Ulrich(フェルナンド・ウルリッヒ)氏によると、今回の大幅な難易度の下落は、それが18%低下した2011年11月1日以来ビットコインの歴史における「2番目」に大きな急落だという。

ハッシュレートの低下は「健全の調整」か「死のスパイラル」
1BTCの価値をマイニング費用から導き出すサンタクララ大学の経済教授Atulya Sarin(アトゥヤ・サリン)氏によると、現在のマイニングの収益性は市場を「死のスパイラル」にまで追いやったという。

>>米経済教授、ビットコインは「死のスパイラルに突入」

一方、eToro市場アナリストであるMati Greenspan (マティ・グリーンスパン)氏によると、直近のハッシュレートの低下は「健全な発展」だと主張している。

「ハッシュレートがここ数週間で低下しているが、これは全く問題でない…年内に急激に上昇していたため、標準のレベルに戻っていることには安心できる。」


出典:data.bitcoinity.org

マイニングの収益性に関して様々な見解が持たれている中、果たしてビットコインマイニングにはどのような展開が待ち受けているのだろうか。

原典:Bitcoin Mining Difficulty Just Saw its Second-Largest Drop in History

ここまでの内容と考察

BTCネットワークにおける「マイニング難易度」が15%以上下したという、今回のニュース。

BTC価格がマイニングの収益性がマイナスに至るまで下落していることを踏まえると、当たり前と言えば当たり前のことかもしれませんね。

しかし、難易度の下落幅からも「コイン価格」と「マイニングコスト」の関連性を完全に否定するのは難しいかもしれませんね。

(ビットコインの「価値」は、マイニングと関係ないという見解もあります。)

また、BTCマイニングに関して、ツイッター上では以下のような声が挙げられていました。

「死のスパイラルを防ぐには、経済的に利益のないマイニングが必要。これは、サトシによって決められたビットコインのゲーム理論を基とするPOWとは完全に別のものだ。また、経済的に収益性のないマイニングは諸刃の剣。同じロジックがPoWの弱みだ。」

何年も前からマイニングを開始している企業が、それをすぐに止めるような動機はないと見られていますが、果たしてBTCマイナー達は今後どのような動きをみせるでしょうか。

大手マイニングプールの動向にも目を向けながら、今後もマイニング市場の動きを追っていきましょう!