バイナンスCEO、クリプト商用利用増加は「時間の問題」

昨年の市場高騰をきっかけにビットコインの認知度が一気に高まった一方、それ以来市場が日々縮小しているようにも捉えられる、現在のクリプト市場。

しかし、取引所大手Binance (バイナンス)CEOであるChangpeng Zhao (チャンペン・ツァオ)氏は、市場が再び拡大する可能性は十分にあると見ているようだ。

フィデリティの総資産は、仮想通貨市場の「10倍」!?

24時間取引量ランキングで1位の座に居座るバイナンス取引所のCEOを務め、クリプト億万長者としてForbesの表紙に載ったこともある、ツァオ氏。

そんな同氏が、インタビューで直近の市場の動きについて語った。

まず、ビットコイン先物取引を展開する計画を明かしているBakkt取引所を始めとする、金融大手による市場参入の増加に関して、同氏は前向きだという。

同氏は、フィデリティの市場参入について言及し、それは仮想通貨の時価総額が「さらに拡大することを示唆している」と述べた。

それというのも、機関投資家向けの「 デジタル資産管理サービス」を発表した同社の総資産は、2兆ドル。

これは現仮想通貨市場の「10倍」という数字だ。

フィデリティを始めとする金融大手によって促進される機関投資家の市場参入は、クリプト市場を活性化させるのと同時に、さらに多くの投資家を同市場へ誘惑する、と同氏は見ているようだ。

また、これは市場の安定性を向上させ、仮想通貨の商用利用増加へ繋がるとした。

「米主導機関投資家」によるクリプト市場参入は間近か

世界的に見た機関投資家の動きについて、同氏はそれが「米国主導」だと指摘し、以下のように述べた。

「伝統的な金融市場では、米国が多くの機関投資家資金を持っているが、クリプト市場でも同様なことが言えるだろう。しかし、米国には厳しい規制があり、最近ではシンガポールやヨーロッパの機関投資家が仮想通貨に興味を持ち始めている。シンガポールは、取引業者として登録するのがとても簡単な国のひとつだ。一方、中国ではクリプト市場に参加するような機関投資家はほとんどゼロ。より広範な株式市場ですら、そもそも機関投資家資金があまりない。」

このように、同氏によると、仮想通貨市場を「活性化」させるような機関投資家の動きは、米国主導だという。

年内に機関投資家が市場に参入することはないという見解もある一方、バイナンスCEOは長期目線で楽観的にクリプト市場を見ているようだ。

原典:Binance CEO: Fidelity’s Foray Indicates That Crypto Market Will Boom

ここまでの内容と考察

バイナンスCEOであるツァオ氏が、機関投資家の市場参入や仮想通貨の普及に関して独自の見解を述べたという、今回のニュース。

憶測が憶測を呼んでいる中、機関投資家の参入は「ありえるのか」ではなく、「どのタイミングか」という質問がされている現在、明確な時期は未だ不透明なようですね。

ちなみにですが、ツイッター上では以下のような声が挙げられていました。

「仮想通貨ヒーローの内の一人」

また、「道になりたい」という同氏のツイートに対して、以下のような発言がありました。

「(米経済制裁)により、イランのような国をバイナンスが省くのなら、道になどなれない。」

これは、米国がイランへ経済制裁を実施したことにより、米ユーザーとイランユーザーの両方へサービスを提供できない中、バイナンスが「米ユーザー」を選んだことを厳しく指摘するコメント。

>> 米経済制裁、Binance(バイナンス)取引所がイランユーザーを追い出す

最近では慈善団体への寄付を始めるなど様々な取り組みをしているバイナンスですが、今後はどのような取り組みを見せてくれるのでしょうか。

再び日本に戻ってくるなんてことは、考えられるのでしょうか。

今後も世界No.1取引所に注目していきましょう!