もし億万長者全員がBTC投資したら…著名英経済史家が語る

市場が長期に渡って低迷しているものの、依然として価格がゼロではない、ビットコイン。

それに懐疑的なノーベル賞受賞経済学者ですらゼロになる可能性は低いと発言している、この「インターネットの新マネー」に対する多くの金融専門家の意見は変わりつつある。

著名経済史家ニール・ファーガソン氏もそんな一人だ。

これまでビットコインに懐疑的な姿勢を見せていたファーガソン氏が、それが「完全な妄想」ではない、とこれまでの意見を変えた。

ビットコインは「デジタルゴールド」のようなもの

今週火曜日に実施されたオーストラリア金融レビュービジネスサミットの特別ディナーで、ファーガソン氏がビットコインについて言及した。

通貨の歴史についての本「The Ascent of Money」を出版したこともある同氏によると、金融革新の歴史に関する知見がこれまでビットコインを「却下することに繋がった」という。

しかし、同氏はその考えを改めたようだ。

「私は非常に間違っていた…ブロックチェーン技術を基盤としたの通貨の用途はないという考えは間違いだ…これが完全な妄想に終わるとは思わない。」

現在では仮想通貨企業Ampleforthのアドバイザリーも務める同氏だが、ビットコインを「デジタルゴールドのオプションのようなもの」と見なしているという。

また、ビットコインが従来の資産クラスと密接に関連していないという事実が、一部の投資家にとってそれを魅力的にするだろうと主張。

最後に、今後10年間で見られるであろう金融の変化は、過去10年間よりも「遥かに革新的になる」と述べた。

もし世界の大金持ちがビットコイン投資をしたら…

Bitcoin is one of the biggest bubbles in financial history: Niall Ferguson

ビットコイン価格が1.7万ドル付近まで上昇していた2017年12月13日に同氏はFOX BUSINESSでビットコインを「金融史の中で最大のバブル」と呼んでいた。

しかし、同氏は当時もBTCがデジタルゴールドに成り得る可能性があることを示唆し、以下のように述べている。

「ビットコインが億万長者にとってのデジタルゴールドとなる可能性がある。身の毛がよだつような計算をしたのだが、それが私の頭から離れない。もし億万長者全員がそれぞれの資産の1%をビットコインに入れた場合、価格は60万ドルになる。」

著名経済史家ですら頭を抱えたくなるような世紀の問題児「ビットコイン」のこれからに注目だ。

原典:‘I was very wrong’: Niall Ferguson on crypto

ここまでの内容と考察

著名経済史家がビットコインに対する見解を改めたという、今回のニュース。

前述にあった、資産の「1%」をビットコインに入れるというよく当業界で聞く文句ですが、実際に世界のお金持ちがこれを行うと価格がさらに上昇する可能性があるようですね。

ちなみですが、Xapo創設者兼CEOとして当業界で名高いカサレス氏は、以下のようなアドバイスをするといいます。

「最も馬鹿なことは、失っても問題のない額以上の資金をビットコインへ投資することだ。なぜなら、ビットコインはゼロになる可能性があるからだ。次に馬鹿なことは、ビットコインに全く投資しないことだ。なぜなら、ビットコインは価格がこれからも上昇する可能性があるからだ。」

☞株式市場とは相関性なし!?ミラー氏「ビットコインはとても価値があるか、ゼロ」

また、Edelman Financial Engies創設者のエーデルマン氏もこの「1%」を強調しているようですね。

「一年に1500%上昇するような馬鹿げたレベルの価格変動は、賭けに勝てば大きなリターンを得られ、負ければポートフォリオの1%を失うだけだ。」

☞いつになる!?金融専門家「ビットコインETFは実質的に確か」

果たしてビットコインは本当に多くの人から「デジタルゴールド」として認識されるようになるでしょうか。

「通貨」としてビットコインのユースケースにも注目しながら、今後も業界人の発言に注目していきましょう!

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