将来的には政府が統一される

将来のデジタル通貨は「中央集権型」

「将来は、通貨が紙ではなくデジタルになると思う。ビットコインのような今日の仮想通貨は、現在の金融システムを代替できないだろうが、それらの基盤となっているアイデアや技術の一部は少しの変更で将来の通貨として使用できるだろう。」

このようにアラビアンビジネスとのインタビューで仮想通貨について語ったのは、天才との呼び声も高い、サイバーセキュリティファームKaspersky Labの代表取締役であるユージーン・カスパースキー氏。

出典：Eugene Kaspersky on Transparencyからのスクリーンショット

クリプトが「素晴らしいアイデア」であるとしながらも、世界はそのような技術革新に対する「準備ができていない」という。

また、同氏はインターネット上の取引をベースに社会が機能するためには「世界が統一されなければならない」と主張した。

「恐らく100年後には、全世界の政府が一つになると信じている。国家は（地球の政府として）統一され、その時になって初めて一つの通貨を持てるようになるだろう。他の通貨も使えるかもしれませんが、グローバル規模で通貨は統一される。」

俗に言われる「中央集権型の通貨」を推奨しているように捉えられる発言をするカスパースキー氏が現在の仮想通貨の将来性に悲観的な一方、ビットコインが既存金融システムに代替すると主張するクリプト業界人は多い。

例えば、ShapeShift社CEOのエリック・ボアヒーズ氏は、分散型の通貨が中央集権型のシステムに実存的脅威をもたらすため、仮想通貨の世界的な優位性の高まりは避けられないという。

「世界を乗っ取れるような可能性があると感じている…人々が法定通貨のような詐欺に代わるものの存在を把握するにつれて、時間の経過とともに仮想通貨はそれに取って代わるようなものになる。」

☞シェイプシフトCEO、「スキャム」のような法定通貨が消える未来を語る

また、テスラCEOであるイーロン・マスク氏も、

「紙幣はなくなる。仮想通貨の方が価値を移転するための遥かに良い方法だ。これは確か。」

と発言しており、法定通貨の将来性を否定してはいないものの、仮想通貨の優位性を強調している。

☞紙幣バイバイ？テスラCEO「ビットコインは素晴らしい構造」

果たして分散型の仮想通貨は、日常的に使用されるような価値の交換手段として扱われるようになるのだろうか。

原典：Internet Pioneer Kaspersky: Digital Currencies (Likely Not Bitcoin) To Replace Banknotes

ここまでの内容と考察

Kaspersky Labの代表取締役であるカスパースキーが、仮想通貨について言及したという、今回のニュース。

当業界外の人々からも話題にされるように仮想通貨ですが、それの可能性については様々な見解があるようですね。

果たして将来的にはどのような通貨が使用されるようになるのでしょうか。

ちなみにですが、ノーベル賞受賞経済学者はビットコインには懐疑的なものの、その価値がゼロになる可能性は低い、という見解を明かしています。

☞ビットコインに将来性はあるか、下落を予期したノーベル賞受賞経済学者による批判

ソフトウェア開発が強調されがちの最近の仮想通貨ですが、それと同じくらいに「金融方針」や世界中の人が使用するインフラとなるだけの頑強な「セキュリティ」が重要となってくるかもしれませんね。

今後も従来の通貨とは異なる価値の交換手段を人々へ提供するクリプトの普及に注目していきましょう！

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