課題多し!?フェイスブックCEOが語る「分散型システムの代償」

ユーザー情報を大量に漏洩したことで、昨年厳しく批判されていた米テクジャイアント、フェイスブック。

それにもかかわらず、昨年12月には2017年の水準よりも9%多い23.2億人のアクティブユーザーがいた、と最近報告されている。

そんな世界最大級の人気ソーシャルメディアを一から築き上げたフェイスブック創設者は、ブロックチェーンについてどのような見解を持っているのだろうか。

同社CEOであるマーク・ザッカーバーグ氏が、ハーバード法学教授ジョナサン・ジットレイン氏とのインタビューで、分散型技術の利用は同社シングルサインオン(SSO)アプリ「Facebook Connect」のようなサービスを代替する可能性があることを示唆した。

社会的な実験、ブロックチェーン基盤の「認証システム」

第三者に頼らずに、インターネットユーザーが1つの認証情報で様々なサービスにログインできるようにする、というブロックチェーンのユースケースに関して、ザッカーバーグ氏が独自の見解を明かした。
出典:Zittrain and Zuckerberg discuss encryption, ‘information fiduciaries’ and targeted advertisements

「課題をどう解決するかはわからないが、私が考えていたブロックチェーンの使用方法は、ユーザーが様々なサービスへアクセスを許可する認証に関連するものだ……Facebook Connectを、本当に分散化されているものに置き換えられるかということ。」

(Facebook Connectとは、フェイスブックの認証情報やデータを外部サイトが利用できるもの。)

大まかな概念としては、分散化システムに保存された個人情報をユーザーが自己管理でき、仲介者なしで様々な場所にログインするかどうかをユーザーが選択できる、というものだそうだ。

この種のログインは、ユーザーのアクセスを遮断できる企業に頼ることを望まない開発者にとって魅力的な一方、企業が悪質な行動を取るユーザーを対処するのが困難になるという。

また、ユーザーの個人情報を流出した昨年Facebookのスキャンダルを引用して、以下のように付け加えた。

「基本的に、人々はデータを提供することを選択していた。しかし、ある人物がケンブリッジ大学に関連する情報をケンブリッジ・アナリティカに売却した。これはフェイスブックのポリシーの違反であったため、開発者のアクセスを遮断した。」

このような一件があった上で、「完全に分散されたシステムは個人の力を劇的に増やす」と述べたものの、それにも代償があることを以下のように説明した。

「人々が企業に同意を与えていることを本当に知れるのか、という問題を提起する。ある意味で、説明責任のある大企業を規制する方がはるかに簡単…これは非常に興味深い社会的問題だ。」

また、分散化に関する哲学的なアイデアの曖昧さを強調し、次のように付け加えた。

「問題は、本当に(分散型システムを)持ちたいかということ。 「はい」という人は、仲介者を持たない代わりに悪質行為の事例が増えたり、リソースがもっと難しくなるのはいいか?」

最後に、「分権化」されたシステムの技術的な課題について以下のように述べた。

「確かに、フェイスブックが必要としてるような演算処理を、分散型で行うのは本当に難しい…しかし、将来的にはそれをするためのリソースを持てるようになるかもしれない。」

現時点では、ステーブルコイン開発を手掛けていることが報じられているフェイスブックだが、同社の今後のブロックチェーン関連の取り組みに注目が集まる。

原典:Facebook’s Mark Zuckerberg Sees Pros and Cons in Blockchain Logins

ここまでの内容と考察

フェイスブックCEOが、ブロックチェーンの一つのユースケースに関して言及したという、今回のニュース。

単純に個人情報の自己管理や「分散化」を推奨するのではなく、利便性や実現性を考慮する同氏のブロックチェーンに関する見解は、これから分散型アプリを広めようとしている当業界にとって参考になるかもしれませんね。

ちなみにですが、今回の報道に関して、ツイッター上では以下のような声が挙げられていました。

「ブロックチェーンを使って、フェイクニュースに関する取り組みもした方がいいかも。」

また、アプリが分散化されていることを全面的に押し出す広告が多い当業界を批判するように、以下のような声も。

(「分散化」という言葉を使った誇大広告に関しては、こちらの記事をご覧ください!)

「豚に口紅を付ける、という言葉がある。この修辞的な表現は、表面的または化粧的な変更を加えることは、製品または人の本当の性質を隠すための無駄な試みである、というメッセージを伝えるために使用される。」

個人情報流出に関する問題が今日でも厳しく批判されているフェイスブックですが、今後はどのようにしてセキュリティの向上を図っていくのでしょうか。

フェイスブックを代替するようなプライバシー保護に徹した主流ソーシャルメディアが存在しない中、今後どのようなプラットフォームが登場するかに注目ですね。

今後も著名人の発言やブロックチェーン技術に対する大企業からの見解に注目していきましょう!

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