JPモルガンCEOダイモン氏: 仮想通貨が「ランチを奪いに来る」


JPモルガンCEOダイモン氏とゴールドマンサックスCEOソロモン氏が、それぞれのインタビューで仮想通貨やブロックチェーン技術に関する独自の見解を示した。


 
 
 
 
「ビットコインは詐欺だ!」という従来の金融機関を代表するようなJPモルガンCEOの発言は、今でも多くのクリプト市場参加者の記憶に鮮明に残っていることだろう。

しかし、この発言から2年以内(2019年2月)にJPモルガンは独自コイン発行を発表

また、ウォーレン・バフェット氏が「ビットコインではなくブロックチェーン」というスローガンを依然として復唱している中でも、フェイスブックやマスターカードを始めとする名だたる企業は仮想通貨を手掛けるようになった。
 

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そんな中、ウォールストリートは仮想通貨に対して今どのような見解を持っているのだろうか。

JPモルガンCEOジェイミー・ダイモン氏とゴールドマンサックスCEOデイビッド・ソロモン氏が、仮想通貨やブロックチェーン技術についてそれぞれのインタビューで言及した。
 
 
JPモルガン、ついに仮想通貨を「競合相手」として認識か
 
一般的な銀行よりも100倍以上の資本(約115億ドル)をテクノロジー投資へ注ぎ込んでいるJPモルガンのCEOダイモン氏によると、フィンテックや新たな決済システムが誕生することで生まれる「競争は良いこと」だという。
 

 
フェイブックが指揮を執る「リブラコイン」の話題が挙がったYahoo Financeのインタビューで、ダイモン氏は次のように発言した。
 

ブロックチェーンは本物だ。私たちにはJPMorgan Coinブロックチェーンがある。そして競争も現実にあるものだ。どのように使い、どのように送金するかなどお金関連のことには深刻な問題があると思うが、それは政府の問題だろう。

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また、仮想通貨がJPモルガンに対する実存的な脅威かという質問に「そう思わない」と即答したダイモン氏は、既存の銀行システムが「安価で、セキュリティが高く、機能する」ことを強調。

それでも、仮想通貨の潜在的な「disruption (破壊的創造)」に関して、ダイモン氏は少なからず認識しているようだ。
 

仮想通貨だろうがフィンテックだろうが競争相手は登場する…(競争相手は)存在し、(これから)勢力を広げ、(私たちの)ランチを奪いに来るだろう。

 
BTCの「潜在的な価値」について最近言及したことで話題となったJPモルガンのCEOが、仮想通貨を「競争相手」の一つとして捉えていることは、仮想通貨が米金融機関によって認知され始めたことを示唆するかもしれない。

実際にも、仮想通貨に対する悲観的な姿勢を改めた金融大手はJPモルガンだけではなく、ゴールマンサックスも再びブロックチェーン分野への高い関心を示している。
 

 
仏メディアLes Echosのインタビューに応じたゴールドマンサックスCEOソロモン氏によると、同社は運営コスト削減や顧客サービス向上などのメリットが期待されている資産の「トークン化」に関する広範な研究を行っており、支払いシステムの将来はブロックチェーン基盤になると考えているという。

また、FATFによって国際的な仮想通貨規制が推奨されている中、ソロモン氏は「規制の進化があることは確かだろう」とコメントした。

(もちろん意義のある仮想通貨の定義については様々な意見があるものの)従来の金融機関を代表するような著名人達が仮想通貨に対して「悲観的」でなくなったことは、当業界にとって前向きな発展と言えるだろう。

ゴールドマンサックスCEOの発言からも、これから企業によって数多くのコインが発行されることが予想される中で、これまで新興企業が中心だった仮想通貨革命が今後どのような展開を迎えるかに注目だ。
 
 


 
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