ビットメイン社のIPOは難しい!?香港証券取引所CEOが語る

長期で蔓延っている弱気市場の直接的な影響を受けていることもあり、現在危機に瀕していると報道されているマイニング企業。

Bitmain Technology、Ebang International HoldingsおよびCanaan Creativeの3社は、アジア金融中心地の香港でIPOを申請しているものの、その先行きは不安視されている。

そんな中、今週水曜日にダボスで開催された世界経済フォーラムで、HKEX (香港証券取引)CEOであるチャールズ・リ・シャオジャ氏が、IPOを計画している企業のビジネスが「一貫している」ことの重要性ついて語った。

香港証券取引所、アプリケーションは「持続可能ではない」

IPO申請をしているマイニング機器製造企業の近状に関する質問をしたメディアに対して、リー氏は以下のように返答した。

「ある企業がAというビジネスを介して数十億ドルを稼いだ後、突然Bというビジネスをやると言い、パフォーマンスを示さずBが優れていると言った場合、Aに焦点を当てた(上場審査)アプリケーションは持続可能ではないと思う。その上、規制当局が過去に手を出していなかった(ビジネスA)に対して規制を制定するようになる場合、事業を継続し利益を得られるだろうか?」

企業の名前までは挙げなかった同氏だが、今回の発言の内容からもHKEXへIPO申請を行っているビットメイン社について仄めかしていた可能性が高い。

昨年上半期のマイニングハードウェア販売(すなわち、ビジネスA)からの収益が大部分を占めてきたビットメイン社は、弱気市場により売り上げが減少し、大規模なリストラや訴訟に直面していると報告されている。

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また、マイニング市場の規制強化を背景に、昨年5月からAI分野にも事業を拡大する計画(すなわち、ビジネスB)を発表していた。

財務状況に関する問題が発覚した後から規制当局は仮想通貨企業のIPOを通過させる準備ができていないという噂が出回っている中、同マイニング大手のこれからの動きに注目が集まる。

原典:‘Be Sustainable’: Hong Kong Stock Exchange CEO Scoffs at Crypto Giant Bitmain’s IPO Attempt

ここまでの内容と考察

香港証券取引CEOであるリー氏が、IPOを計画しているマイニング企業について言及したという、今回のニュース。

業界初の試みとして注目されていたビットメイン社のIPOですが、市場の影響を受けやすい同社のビジネスモデルを踏まえると、今はなかなか厳しい状況なのかもしれませんね。

☞マイニング事業最大手Bitmain、実は大損失している!?

今回の報道に関して、ツイッター上では以下のような意見が挙げられていました。

「やっと事業の持続可能性に関するマイニング事業のIPOに関するHKEXからの直接的なコメント。6か月以内に期限切れになるビットメイン社の(上場審査)アプリケーションは、後2か月で切れる。成功の見込みはわずかであり、次の試みは恐らくナスダックだろう。」

執行役員の交代も報道されているビットメイン社ですが、果たして2019年は生まれ変わることができるのでしょうか。

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今後もマイニング王者とも言われていたビットメイン社の動向に注目していきましょう!

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