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ビットコインは本当に金融商品?波乱を呼ぶ独裁判所の結論とは
- 2018/10/26
- 仮想通貨の最新ニュース
世界的にも仮想通貨が早急かつ広範囲に普及しているといわれる地方、ヨーロッパ。
そんな同地域を代表する国の1つであるドイツからこの度、「通貨の本質的な価値」について考えさせられるようなニュースが飛び込んできている。
仮想通貨は通貨ではない?ドイツの裁判所が下した結論とは
今回議論となっているのは、ドイツ国内における仮想通貨の取扱いに関する問題だ。
同国では、ビットコインを始めとした仮想通貨の管轄を、連邦金融監督所(通称:BaFin)が担ってきた。
同機関では、早くから「仮想通貨=金融商品」という認識で活動を始め、法定通貨同様に各種ルールの照合等に絶対的な権限を持ってきた経緯がある。
それ故、仮想通貨で事業を行う者は、BaFinのお墨付きを得てから事を始めるという流れが存在していたのだ。
そんな状況下でこの度、同機関の認可抜きで営業していた仮想通貨取引所が告訴されるという異例の事態が発生した。
一審ではBaFin側に有利な判決が下ったものの、続く控訴審ではそれまでの流れが一転、なんと主張が棄却されたというのだ。
この判決についての根拠として挙げられたのが、「仮想通貨の持つ通貨としての価値尺度*」に関する強い指摘だ。
(*ここで言う「価値尺度」とは、通貨(お金)が本来的に持つ価値の事を指す。「決済手段・貯蓄・それ自体の価値」など、様々な側面が存在する。)
今回の一件で裁判所側は、仮想通貨は現行のドイツ銀行法(通称:KWG)に準拠しておらず、本来的な通貨としての機能を有していないという結論に至った。
つまり、仮想通貨はあくまで既存法定通貨の補完機能を持つものに過ぎないため、従来のルールをそのまま仮想通貨に適応すべきではないという判断だ。
これにより、ドイツでは判例上、仮想通貨が原則的にBaFinの厳しい審査を受ける義務がなくなった一方で、金融商品としての見方も薄まる結果となった。
現在のところ、ドイツを含めるヨーロッパ諸国では、各国独自のルールを敷き、仮想通貨の管理を行っている。
既存通貨との線引きも難しくなってきている現況において、仮想通貨の持つ価値尺度が今後どのような評価を下される事となるのか。
市場が出す答えに、世間からの注目が集まり始めている。
ここまでの内容と考察
ドイツの仮想通貨市場を管轄していた金融機関BaFinが行った行動等について、仮想通貨の本質的価値尺度の観点から裁判所が慣例を覆したという、今回のニュース。
これまでも度々仮想通貨の取扱に関しては各国で議論されてきていますが、実際のところ、未だに統一的なルールは存在しないのが現実です。
ただ一方で、そうした流れを汲んでか、国際的な取り決めが行われようとしているのも事実として存在します。
人々の様々な思惑が錯綜する中、果たして仮想通貨は従来の通貨同様、真に価値があるものとして見なされる日は来るのでしょうか。
今後の仮想通貨市場全体、ひいてはユーザーの認識の変化から、ますます目が離せません!
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