BakktとFidelityが市場を救う!?機関投資家参入はもうすぐか

ビットコインキャッシュの「ハッシュ戦争」が大きなネガティブ要因となり、市場全体が冷え込む形となったと言われている、クリプト市場。

>> バー氏「10年間でもかかってこい」、ハッシュ戦争は長期戦か

しかし、米金融大手Susquehanna (サスクエハナ)のデジタル資産責任者であるBart Smith (バート・スミス)氏は、ビットコインに強気な見解を明らかにしている。

同氏によると、Fidelity (フィデリティ)やICE(インターコンチネンタル・エクスチェンジ)などの金融機関が直近数か月で市場参入することにより、BTCの流動性が高まるそうだ。

KYCは非実用的システム、シニア富裕層が市場参入するためには?

「新しい資本が市場へ流入するための入り口が容易ではない。現在のところ、グローバル機関は思うようにビットコインを購入できない。 第二次世界大戦を経験したような富裕な人世代は、高解像度の運転免許証の写真を撮り、それをウェブサイトにアップロードし、入金するなんてことはない。フィデリティやバンクオブアメリカに投資したいだろう。」

上述のように、世界的なシニア富裕層のクリプト市場参入の課題を説明したのは、サスクエハナのデジタル資産責任者、スミス氏。

同氏によると、米国、日本、韓国などの主要仮想通貨市場の政府機関によって強制されているKYCは非実用的システムであり、クリプト市場参加者を投資ノウハウを有する比較的少数の投資家グループ限定しているという。

それというのも、平均的なトレーダーが仮想通貨投資を始めるには、KYCを始めとするオンライン化されたプロセスを踏み、取引所によって施行された方針を遵守する必要がある。

また、直近のBTC価格の下落に対し、スミス氏は以下のように考察した。

「(ハッシュ戦争)により、市場へ新たな資本が流入しないという(KYCに続く)第2の問題が生じており、流動性が低下している。 今夏はBTC価格が6000ドル付近で安定していて、特に7月下旬から価格変動の減少が確認されていた。そんな中、競合するハードフォークは投資家の自信を作り出すものではなく、また売り手が増えてもそれを吸収するだけの流動性を確保できない。しかし、Bakkt、Fidelity、またさらなる規制によって、それを吸収するのに十分な資本が生まれるだろう。」

機関投資家の市場参入が来年になる可能性が高いと言われている中、実際に仮想通貨の規制環境がしっかりと整えられるまで、後どれくらいの時間が必要なのだろうか。

原典:Susquehanna Exec: Bakkt and Fidelity Could Solve Bitcoin’s Liquidity Issue

ここまでの内容と考察

サスクエハナのデジタル資産責任者であるスミス氏が、KYCプロセスの課題やビットコインキャッシュハードフォークの影響について言及したという、今回のニュース。

同氏が言及したように、仮想通貨投資の敷居を下げることは、今後クリプトが普及するためには絶対に必要かもしれませんね。

また、ウォレットの使い方やデジタル資金の自己管理の仕方など、この辺がスマホなどで出れでも簡単にできるようになる必要があるかもしれませんね。

ツイッター上では、サイファーパンクとして知られるAdam Back (アダム・バック)氏から以下のような声が挙げられて

「ビットコインは、表面的には単純であり、普及やそれがどのようなもので、どのように機能するかという関心を引くのに適している。しかし、プロトコルを改善するというレベルのような詳細に踏み込むと、直観に反している。これはダニング=クルーガー効果が現れるような危険な領域だ…」

(ダニング=クルーガー効果とは、能力が低い人物が自分自身を過大評価する偏見のこと。)

「投機」以外に、大衆はビットコインに興味を持つようになるのでしょうか。

知識をどのように共有するかが今後重要となってくるかもしれませんね。

今後も仮想通貨の普及や金融大手によるクリプトの取り組みに注目していきましょう!