国際送金サービス企業CEO、リップルネット含める最新製品は成熟していない!?

仮想通貨が既存の国際送金ネットワーク「SWIFT(スウィフト)」を代替する送金手段として注目されている中、それの現実的な利便性を問う人物がいる。

ロンドンを拠点とするTransferWise (トランスファー・ワイズ)社CEOによると、リップル社製品を含める分散型台帳技術やブロックチェーン技術の実用化には数多くの課題があるという。

誇大広告と現実の「ギャップ」、リップル社製品ですら課題多

「(分散型技術に関する)夢を様々人から何度も聞いた。しかし、それを掘り下げると、紙の上(理論上)ではよく見えるかもしれないが、実際にそれを利用するのは本当に難しい。様々なブロックチェーン技術を検討したが、安価で高速な方法はなかった。」

上述のように語るのは、国際送金サービスを70ヵ国以上で展開するトランスファー・ワイズ社CEO、Taavet Hinrikus (ターベット・ヒンリカス)氏。

同氏は、概念上の分散型技術の利点は理解できるものの、既存の送金システムよりも安価で迅速な決済をそれで実現することが困難だと強調し、同技術が近い将来にSWIFTを置き換えることはないとした。

出典:Are Cryptocurrencies a Government Ruse to Introduce a Cashless Society?

また、ブロックチェーンを使わないフィンテック企業が、SWIFTを代替するような製品を提供しており、ブロックチェーン製品の競争力が低下していると指摘。

具体的には、リップル社のエンタープライズ製品である「Ripple Net (リップル・ネット)」を例に挙げ、以下を述べた。

「世界の全ての銀行がリップル社のネットワークを使用した場合、素晴らしい結果を生み出すだろう。 しかし、同社製品を実際に何行の銀行が使用しているだろうか? あまりいない。 リップル社や他社製品の大きな支持者だが、これらのどれかが十分に採用され、実際に(送金)を安く、速くするのなら使いたい。しかし、そのようなものをまだ見つけていない。」

国際送金サービス企業のCEOがリップル社製品の実用性を問いかけたのは、今回が初めてではない。

仮想通貨「XRP」のトライアルを実施したWestern Union (ウエスターン・ユニオン)社CEOであるHikmet Ersek (ヒクメット・エアセック)氏は、既存システムを新たなものへ置き換えるだけの「実質的なコスト削減」が確認できなかったと報告している。

XRPを採用するリップル社製品「xRapid」の本格採用を検討する金融機関が増加している中、既存の国際送金インフラを「改善」ではなく、抜本的に「凌駕」するような優良な製品が必要なのかもしれない。

原典:TransferWise: We Won’t Use Blockchain until More Banks Use Ripple

ここまでの内容と考察

トランスファー・ワイズ社CEOが、現存する分散型技術を採用する国際送金手段に対して、それらの「実用性」が低いと言及したという、今回のニュース。

ビットコインのような斬新な経済モデルを提供するというわけではなく、既存インフラをブロックチェーン技術やその他の分散型技術を使用して効率化しようとする動きの一つとして、SWIFTを置き換えるようなユースケースは以前から注目されていました。

しかし、一見とても便利に見えるようでも、様々な課題が残されているようですね。

だからといって、ヒンリカス氏の意見が必ずしも正しいとは限りません。

ツイッター上では、以下のような声が挙げられていました。

「全ての銀行がリップルを使ったら、トランスファー・ワイズのような企業がいらなくなるだろう」

国際送金サービス会社は、紛れもない仲介者。

ブロックチェーン技術が普及していくにつれ、必然的に必要性が少なくなるようなビジネスモデルを展開しています。

今後もブロックチェーン技術を始めとする分散型技術の普及に注目していきましょう!