シェイプシフトCEO、「スキャム」のような法定通貨が消える未来を語る

ビル・ゲイツ氏を始めとする名だたる大企業のリーダー達から長年に渡ってバッシングを繰り返されてきながらも、金融大手が軒並み参入するまでに成長した、現在の仮想通貨市場。

今年は弱気市場が蔓延っているが、法的な環境整備や技術開発は着々と進められている。

そんな中、多種多様な仮想通貨を簡単に交換できることで多くのユーザーから支持されるShapeShift(シェイプシフト)のCEOであるErik Voorhees(エリック・ボアヒーズ)氏が、これまでの仮想通貨業界を回想した。

みんなが気付き始めている!?クリプトが法定通貨を凌駕する将来

「仮想通貨が世界に広まるポテンシャルを持っていると以前から感じていた」

前述のように、ビットコインホワイトペーパー誕生10周年を振り返ったのは、業界初期からビットコインの普及に貢献してきたシェイプシフトCEOである、ボアヒーズ氏。

「人々が法定通貨のようなスキャムを代替する仮想通貨があることに気付くにつれ、徐々に移行が始まるだろう」

とビットコインや仮想通貨によって発展する分散型デジタル経済の未来図を描いた。

また、仮想通貨プロジェクトを「構築、維持、推進」するために人生を捧げてきたと語る同氏によると、この仮想通貨業界は「a helluva long(めっちゃ長い道のり)」をこれまで歩んできたという。

「今では世界中のあらゆる金融機関が仮想通貨を警戒し、多くの政府は少し神経質になっている。何千万もの人々が仮想通貨を既に使用しており、先進国に住んでいる人のほとんどはそれを耳にしたことがある。これは大進歩だが、さらに先を行く必要がある。」

さらに、これまでにあった業界の「Proudest moment (もっとも誇らしい瞬間)」として、イーサリアムの誕生をさせたVitalik Buterin(ビタリック・ブテリン)氏について言及した。

「私が最初に会った当時は17歳で、ビットコインマガジンのライターだった彼は、金融機関や銀行が耳を貸すような人物ではなかった。しかし、ホワイトペーパーを書き、世界中の人を集め、金融業界で最も重要な発明をした。」

ビットコインに対する米規制当局の「余裕」

世界中の人々が誰にも干渉されずに取引できることは、「印刷機械やインターネットと同等な影響力がある」と仮想通貨の意義を力説する同氏だが、以前は米規制当局がそれを「脅威」だと判断するのではないか危惧していたようだ。

そのため、米規制当局が予想に反して仮想通貨へ理解があったことに「ビックリした」という。

しかし、同氏はこれを規制当局による技術革新への期待とは捉えておらず、

「分散型システムの潜在的能力を理解していないのだろう」

と言い放ち、仮想通貨がもたらす現存する中央集権型の仕組みへの影響は多大なものになると主張。また、

「金融業界で革新が見られるのは仮想通貨業界だけだ」

と付け加えし、同業界の将来性を後押しした。

「仲介者なしの取引」を実現させ、ここ10年間でその存在を世界へ知らしめたビットコイン。

ボアヒーズ氏のようにそれが法定通貨を押しのけると強く信じる人も存在する中、激動が予想される次の10年に世界が注目する。

原典:ShapeShift CEO: Crypto To Overtake Scammy Fiat

ここまでの内容と考察

シェイプシフトCEOであるエリック・ボアヒーズ氏が仮想通貨業界の10年を振り返ったという、今回のニュース。

リバタリアンとして知られる同氏ですが、非中央集権型のビットコインがもたらす影響は多大なものになると見ているようですね。

ちなみにですが、ビットコイン奨励家として知られるベンチャーキャピタリストのTim Draper(ティム・ドレイパー)氏も、法定通貨が今後4-5年で使われなくなるだろうと主張しています。

法定通貨と仮想通貨の将来について、ツイッター上では以下のような考察が挙げられていました。

果たして仮想通貨が法定通貨を代替する日は訪れるのでしょうか。

実際にそれが起こった場合、どのようなガバナンスが実施されている通貨が人々から「信用」されるのでしょうか。

今後も仮想通貨の普及や、それに対する人々の意識の変化に注目していきたいですね!