米経済制裁、Binance(バイナンス)取引所がイランユーザーを追い出す

今月5日に発表された米国によるイランへの追加経済制裁は、仮想通貨トレーダーへも大きな影響を与えているようだ。

Binance (バイナンス)取引所が、米制裁措置を遵守するために、イランユーザーに対する取引サービスを打ち切った。

主要取引所はアメリカの味方!?イランユーザーを完全にブロックか

仮想通貨24時間取引量をOKEx(オーケックス)取引所に一時的に抜かれたものの、現在では1位に返り咲いている世界No.1取引所、バイナンス。

KYCなしでも登録できる同取引所だが、KYCプロセスでイランパスポートを提供した人々のアカウントを凍結したという。

それというのも、米国がイランに対する経済制裁を実施したため、同取引所はイラン人と米国市民へ同時にサービスを提供することができない。

そのため、総ユーザートラフィックの約13%が米国から発生していることを踏まえた上で、バイナンスは「止むを得ない」くイランユーザーをブロックしたと見られている。

同取引所だけが米金融制裁に準じているわけではなく、Bittrex(ビットレックス)やBitMex (ビットメックス)もイランユーザーへのサービスを中止しているという。

尚、イラン地方から発信されていることが確認できるIPアドレスを使用するユーザーに対しては、取引所から仮想通貨を出金するようにバイナンスは催促しているようだ。

取引所の中央集権化が問題となっている中、米国に従うというバイナンスの意思表示は、それを明白に表すような一件となった。

原典:Binance Kicks Iranians Out Of Its Platform, Tells Them To Withdraw Their Cryptos As Soon As Possible

ここまでの内容と考察

バイナンスやその他主要クリプト取引所が、イランユーザーを追い出しているという、今回のニュース。

米経済制裁に準ずる為とはいえ、やはり取引所がどうしても「中央集権型」になってしまうことを改めて感じさせますね。

今回の一件について、ツイッター上では以下のような声が挙げられていました。

「バイナンスは米国の経済制裁に準じている。しかし、ヨーロッパはこれに反対している。」

「ここでの勝者は、経済制裁に反対し、イランと取引を継続するヨーロッパの取引所だろう」

規制が厳しいアメリカとはあまり関わりを持とうとしないバイナンスですが、今回の決断に至るまでにはどのようなことを考えたのでしょうか。

また、アメリカの方針に反対する取引所は、今後もそのような姿勢を継続するのでしょうか。

中央集権型取引所の今後の「あり方」に注目していきましょう!