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ロシア下院、国家主体の「クリプト版ルーブル」発行検討中か
- 2018/11/10
- 仮想通貨の最新ニュース
中央銀行による仮想通貨の発行が前向きに考え始められた最近、かねてよりそれに目を付けていた「北の大地」はその取り組みに意欲的だ。
ロシア下院の金融市場委員会議長であるAnatoly Aksakov (アナトリー・アカサコブ)氏によると、ロシア中央銀行はデジタル通貨採用に向けと動き始めているという。
追跡可能、ルーブルと連動するステーブルコイン誕生か!?
スマートコントラクト、デジタル通貨、マイニング、ICOを対象にした3つの法案を今年3月から検討している、ロシア議会。
以前からブロックチェーン技術の取り組みに関して積極的なロシアは、価値が法定通貨で裏打ちされた国家主体で運営する仮想通貨を発行する取り組みを新たに検討しているようだ。
また、露金融市場委員会のアカサコブ議員は、従来の金融市場を仮想通貨市場と統合するため、ロシア法定通貨「ルーブル」をデジタル化するべきだという。
「クリプト化されただけのルーブルであり、ブロックチェーン参加者間における価値の転換を追跡することができる…またシステム上では、トークンやデジタル権利を販売し、プロジェクト開始のための資金を調達できる。」
と説明し、貿易や経済活動におけるそれの必要性が高まるとした。
さらに、露下院議員達は、中央銀行が「クリプトルーブル」を仮想通貨として発行する全過程を規制すべきだと考えていることを明かした。
しかし、同中央銀行はこれに対して慎重な姿勢を見せている模様。
実際にも、ロシアでは仮想通貨が「資産」と見なされるものの、国内の商品やサービスの決済手段として使用できないという。
最近ではイランと協力して、米金融制裁から免れるために仮想通貨を利用することを吟味するとも報道されているロシアの仮想通貨関連の取り組みに、世界が注目する。
原典:Is Russia on Its Way to Adopting Its Own State-Backed CryptoRuble?
ここまでの内容と考察
ロシアがルーブルで価値が裏打ちされた仮想通貨の発行を検討しているという、今回のニュース。
「完全なる」中央集権型の仮想通貨とも言える露ステーブルコインですが、利便性に関しては従来の法定通貨よりも高いかもしれませんね。
ちなみにですが、中央銀行が発行するステーブルコインに対して、以下のような声が挙げられていました。
ステーブルコインとか意味不明。
クレカとスイカで十分だし、そんなもの使うシーンが微塵も思い当たらない。
中央銀行が発行する本物のデジタル法貨なら価値がありますけど。スマコンはネットワーク維持のモチベーションをどう確保するかですね。
このままじゃ現実的に難しいと思う。— さざなみ (@KAGIYA1000B) October 30, 2018
明治時代は民間銀行も紙幣を発行できた。中央銀行だけがお金を発行できるようになったのは比較的最近の話。ステーブルコインは新しい話ではない
— s.kawada (@FOREXtrader_sk) November 4, 2018
最近続出する法定通貨とペッグされるステーブルコインですが、果たしてそれは仮想通貨の普及を促進する触媒となるでしょうか。
価値の移転を「追跡可能」という面からも、検閲が心配されるかもしれませんね。
従来の金融機関による仮想通貨の取り組みに、今後も注目していきましょう!
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