リップル社CEO、ガーリングハウス氏「JPMコインは的はずれ」

リップル社CEO、ガーリングハウス氏「JPMコインは的はずれ」
大手銀行が仮想通貨を使い始める日は、意外と近いかもしれない。

今週14日、米国最大級の銀行であるJPモルガンが既存決済インフラを効率化するために独自のステーブルコイン開発に取り組んでいたことを発表した。

米ドルと連動する「JPMコイン」と名付けられた同仮想通貨は、一日の取引量が6兆ドルに達すると推定されている同行のホールセールスに使用されるという。

また、それは大手法人の顧客のみを対象としているため、一般人は使用できない。

主要金融機関によるこの発表に関して様々な議論がされている中、JPMコインと同じ専門分野でビジネス展開を試みるリップル社のCEOであるブラッド・ガーリングハウス氏は「銀行コイン(銀行によって発行される仮想通貨)」に関して以前から独自の見解を持っていたようだ。
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同氏によると、世界中の誰もが使用できるという「金融包括」を尊重する仮想通貨の方が、「本当に効率的な国際決済」を実現できるという。

XRP>銀行コイン、「摩擦」が増えるだけか

リップル社CEOのガーリンハウス氏が、JPMコインは「的を外している」と自身のツイッターで述べた。

「予想通り、銀行は仮想通貨に関する方針を変えている。しかし、このJPMプロジェクトは的外れだ。 クローズドネットワークを今日に導入することは、NetscapeのIPOの後にAOLを立ち上げるのと同じ様なもの。2年経ったが、銀行コインは答えではない。」

このツイートには、銀行コインが採用される2つのシナリオを考察する2016年に同氏が公開した銀行コインに関する記事のリンクが貼られていた。

シナリオ 1: 世界中の銀行全てが、競争的および地政学的な違いを避け、同じ仮想通貨を採用し、その規則に同意し、それの使用を調和的に管理。これにはいいチャンスがあるだろう。

シナリオ 2(より可能性の高いシナリオ): :各銀行が独自の規則とガバナンスを定め、コインを発行。

銀行コインの可能性を完全に否定している訳ではない同氏だが、2番目のシナリオでは銀行取引が既存のものよりも細分化されるため、「混乱する」と指摘。

また、現金で価値が担保される仮想通貨は「資産ではなく負債だ」と主張し、それの取引には国境を越える現金の移動が必要なため、既存システムに「摩擦が増やしているだけ」だとした。

そして、金融包括の概念を尊重し、誰でも使用できる普遍的な仮想通貨の一つである「XRP」を推奨した。

「真に効率的な決済を可能にするためには銀行から独立した仮想通貨が必要だと強く信じている。 これは仮想通貨をユニークで特別なものにする理由の基礎に戻るだろう。(仮想通貨は)世界共通の通貨であり、誰もが世界中のどこでも価値の単位として使用することができるという特徴を持つ。このように、普遍性のある仮想通貨は世界規模で普及し、従来の資産よりもはるかに早く決済することを可能にするだろう。」

日本の銀行もステーブルコイン開発を手掛けていることが報道されているが、それらの存在意義や価値をしっかりと吟味する必要があるかもしれない。

原典:The Case Against BankCoin

ここまでの内容と考察

リップル社CEOが、銀行コインに関する考察を再びツイッター上で共有したという、今回のニュース。

JPMコインと似通った分野で展開される製品で競争するリップル社が、世界中に顧客を抱えるJPモルガンを意識するのは当たり前のことかもしれませんね。

JPモルガンに続き他金融大手も軒並み仮想通貨を発行するかもしれませんね。

クリプト業界で先陣を切ってSWIFTシステムに挑む同氏ですが、以前SWIFTの代表取締役と議論を交わしています。

「価格変動に関する話を聞くが、彼らは誤った情報を広めていると感じている…長時間の取引時間を要する低ボラティリティ資産(法定通貨)のリスクと、瞬時に取引できる高ボラティリティ資産(仮想通貨)を比較すると、XRPの方が法定通貨よりもリスクが少ないことが数学的にわかる。」

☞SWFTとリップル、各代表取締役が「国際送金」の将来を語る

果たしてXRPを使用するリップル社製品は、これから金融大手をネットワークに加えることができるでしょうか。

これまで仮想通貨に悲観的だったほとんどの米銀行大手ですが、今後もステーブルコインの様なクリプト専門分野における取り組みに注目していきたいですね!

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