ビットコイン救世主、フロンティア市場での取り組み

バイアン氏、ブロックチェーンで政府を「超効率化」する

小売り大手Overstock.com創設者兼CEOであり、Medici Venturesの子会社であるセキュリティートークンプラットフォーム「tZero」の会長でもある、バイアン氏。

出典：Overstock.com’s CEO Wants To Undermine Wall Street With The Tech Behind Bitcoin (HBO)からのスクリーンショット

ゴールドマンサックスに対して訴訟を起こし、7年以上裁判で戦ったことのあるビットコイン奨励家だ。

そんなタフなバイアン氏によると、一連のブロックチェーンアプリや企業が政府が提供する既存サービスを代替する「GaaS(ガバメント・アス・ア・サービス)」を提供できるという。

「私たちは6台のラップトップを持ってベネズエラに足を踏み入れ、機能するだけでなく、世界で最も先進的な政府システムを備えた社会を創造することができるだろう。ラップトップだけで”中央銀行”をもたらせるかもしれない。 ベネズエラの誰もが無料アプリをダウンロードし、突然地球上で最も先進的な通貨システムを手に入れることができる。」

また、同氏は近い将来に複数の主権国との契約を締結する予定で、政府サービスを徹底的に見直すという。

同氏のビジョンは、新技術を積極的に取り入れているフロンティア市場（発展途上国）で既に実現し始めている。

例えば、ザンビアの約5万戸の土地権利管理において、Mediciが提供するブロックチェーン基盤のシステムが既に使用されているという。

また、Medici Venturesとパートナー提携をしたザンビア政府はこの取り組みに前向きであり、さらに30万戸を追加することを許可した、とバイアン氏は語った。

「これが全国的な規模になることを予期している…誰もが紙なしで政府とやり取りできるプラットフォームを構築している。」

ブロックチェーン技術は、既存システムの「効率の悪さ」がよく指摘される政府機関を改善できるだろうか。

BTC救世主のアフリカ諸国におけるこれからの活躍に、今後も注目が集まる。

原典：Overstock founder Patrick Byrne pitches radical transformation of government services via blockchain

ここまでの内容と考察

Overstock.com創設者のバイアン氏が、従来の政府機関を代替するようなブロックチェーンの使い道について言及したという、今回のニュース。

「DAO (分散型組織）」が将来的に本当に誕生し始めたら、その次はやはり政府機関が少しずつブロックチェーン上に移行するのかもしれませんね。

ちなみにですが、前述にもあったようなアフリカ諸国で行われている土地権利の記録に関するブロックチェーンの使い道に関して、IOHK代表取締役のチャールズ・ホスキンソンも興味深い発言をしています。

☞チャールズ・ホスキンソン氏が語る「仮想通貨業界の今後とカルダノの将来性」（後編）

ブロックチェーンのユースケースが厳しく批判されている中、特に政治・経済が不安定なフロンティアにおける同技術の活躍には期待ですね。

☞ハーバード暗号学者、そもそもブロックチェーン技術は「必要ない」

今後も既存システムとは異なる選択肢を提供にするブロックチェーン技術の様々な活用法に注目していきましょう！

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