誰もリブラを信頼していない!?VISA代表取締役:「正式には」加盟していない


今月23日に開かれたVISAの2019年第3四半期収支報告会の筆記録で、VISAのCEOアルフレッド・ケリー氏がリブラ連盟のパートナー企業は「正式」に同連盟へ参加したわけではないと発言していたことが明らかになった。


 
 
 
 
つてない程のスケールで展開される大企業コインに対して、実は大企業も懐疑的なようだ。

かねてよりプライバシー保護に関する問題が指摘されているフェイスブックが手掛ける新たなデジタル通貨「リブラコイン」に対する批判的な声は多い。

世界中の政府、中央銀行、また規制当局などの関係者がリブラのバッシングを続けている中、リブラに加盟することを表明しているVISAも完全にフェイスブックを信頼しているわけではないという。
 
 
リブラバッシングPart ∞
 
今月16日に開催された上院銀行委員会の公聴会でフェイスブックを猛烈に批判したシェロッド・ブラウン氏が、再び同ソーシャルメディア大手に歯止めをかける必要性があることをNowThisのインタビューでアピールした。
 

もしフェイスブックが企業にクレジットカードやデビットカードの取り扱いを止めるように強要したらどうなる?フェイスブックの新たなモノポリーマネーを強要されるようになるだろう…何百年間というもの、法律は銀行が企業と手を組み市場をコントロールすること、消費者を対象に価格を上昇させること、また競争者をなくすことを防いできた。

 
さらに、「フェイスブックは企業というよりか政府だ」という言葉は述べたフェイスブック代表取締役は「妄想的だ」とブラウン氏は語調を強め、大企業による市場集中を困難にしなければならないと続けた。

コイン発行によってフェイスブックが超国家的な力を持つようになることを警戒するのは、米国議員だけではない。

FTの報道によると、英下院のデジタル、文化、メディアおよびスポーツ委員会のチェアマンを務めるデイミアン・コリンズ氏は、リブラに対して懐疑的な姿勢を見せ、次のように述べたという。
 

(リブラは)フェイスブックが国家に変身しようとしていることを示唆すると思う。物理的な国境はないが、基本的にはマーク・ザッカーバーグ氏の監督下にある国際的なコミュニティを持つグローバルな組織だ。

 
 
パートナー企業も信頼していない!?
 
リブラに対する不信感が世界中で高まっている中、実はリブラネットワークの管理を担うリブラ連盟のパートナー企業も「正式に加わった」とわけではなく、依然としてリブラの将来性を見定めているようだ。

今週23日に開かれたVISAの2019年第3四半期収支報告会の筆記録によると、リブラ連盟のパートナー企業は「法的拘束力のない合意書」を介してのみプロジェクトに携わっているとCEOアルフレッド・ケリー氏が発言したという。
 

誰もまだ正式に参加していない…参加するという最終的な決定は連盟が必要な全ての規制要件を満たす能力を含める多くの要因によって決定される…しかし、もちろん私たちは関心を示しており、実際に連盟の役に立てると信じている。

 

現時点では悲観的な声が多いフェイスブック主導のデジタル通貨だが、これまで杜撰な個人情報管理を行ってきたフェイスブックは規制当局や一般大衆からの信頼を得ることができるだろうか。

リブラのような企業によって発行される民間通貨の「概念」は消えないと中央銀行にアドバイスする専門家もいる中、大企業コイン第一号となるリブラプロジェクトのこれからの展開に注目だ。
 
 


 
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