ICE代表取締役、「ムーンショット」を狙うBakkt開始は2019年後半か

CE代表取締役、「ムーンショット」を狙うBakkt開始は2019年後半か

機関投資家の市場参入を簡易化するだけでなく、ビットコイン価格の上昇を触媒すると言われているデジタル資産プラットフォーム、Bakkt (バクト)。

ICE(インターコンチネンタル証券取引所)の子会社として立ち上げられた同プラットフォームは、現物決済を採用するビットコイン先物取引を計画していることからも、「ビットコインETF」よりBTC市場への影響力が大きいのではないか、と業界人から見られている。

しかし、CFTC(米国商品先物取引委員会)とのビットコイン先物取引に関する協議は現在でも継続中であり、Bakktのローンチは幾度も延期されていた。

そんな中、ICE代表取締役であるジェフ・スプレッヒャー氏によると、Bakktの展開は「2019年後半になる」という。

「ムーンショットな賭け」、ローンチは今年下半期か

ニューヨーク証券取引所を含める23社以上の主要取引所を運営している、ICE。

2018年第4四半期に10億ドル以上の戦略的投資を行ったと今月7日に行われた収支報告で明かした同社によると、Bakktの立ち上げは「ムーンショットな賭け」だったという。

(ムーンショットとは、アポロ計画のように困難でコストはかかるものの、成功すれば大きなインパクトを与える目標のこと。)

「(Bakktは)ちょっとしたムーンショットな賭けであり、ICEが行う通常のビジネスとは非常に異なる方法で編成されている…インフラ構築は上手くいっているため、今年後半にローンチすると思う。」

また、同氏はBakktが独自のオフィス、管理チーム、およびインフラがあるため、ICEとは「独立して存在」することを強調。

さらに、同プロジェクトが提供するインフラが、スターバックスやマイクロソフトを含む多くのパートナーを既に惹きつけていることについて言及した。

同社CFOであるスコット・ヒル氏によると、Bakktへの投資は「第1四半期の稼働率に基づくと2000万ドルから2500万ドルの費用が発生する」という。

しかし、ICEはデジタル資産プラットフォーム運営による短期的な「ムーンショット」を意図していない可能性が高い。

実際にも、2019年のBakktのパフォーマンスに焦点を当てていない、とヒル氏は述べている。

「私は、Bakktが”投資”であると思っている…2019年の売上高ではなく、未来の収益や市場機会が重要視される。」

米規制当局が仮想通貨規制に慎重になっている中、Bakktのビットコイン先物取引は年内に見られるだろうか。

原典:Intercontinental Exchange CEO: Bakkt Will Launch Later This Year

ここまでの内容と考察

ICE代表取締役であるスプレッヒャー氏が、Bakktのローンチについて言及したという、今回のニュース。

今年初旬にプラットフォーム展開が予定されていたBakktですが、やはりもう少し時間がかかるようですね。

ちなみにですが、前述にもあったBakktの「現物決済」について、市場調査企業IRGのアナリストのマイク・スチュルットン氏は以下のように発言しています。

「ビットコインの現物決済は、すなわち契約期間中にビットコインが市場から購入され、それが市場から取り除かれ、デジタル倉庫に保管されることを意味する。レバレッジ取引やマージン取引を行っておらず、契約期間は一日だ。私の見解では、これはビットコイン市場を強気にさせる」

☞ビットコインETFよりも破壊力大!?Bakktビットコイン先物取引

要するに、「BTCのやり取りなしで差損益の支払いを行うだけ」のCBOEやCMEが提供するビットコイン先物とは異なり、Bakktのものでは「実際にビットコインがアカウントに振り込まれる」ということ。

そのため、Bakktのビットコイン先物は「ビットコインETFよりも重要」だとスチュルットン氏は述べています。

果たしてこれは今年中に実現するでしょうか。

今後も米規制当局の動向や当業界のインフラ構築の進捗に注目していきたいですね!

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