毎月17億円の損失、ノボグラッツ氏率いるGalaxy Digitalは大ピンチ!?

長期で蔓延る弱気市場によってスタートアップの財務状態が悪化していることが報告されている中、クリプト著名人率いる仮想通貨ビジネスも大きなダメージを受けているようだ。

米ヘッジファンド主導者Mike Novogratz(マイク・ノボグラッツ)氏率いる仮想通貨マーチャントバンク「Galaxy Digital (ギャラクシー・デジタル)」が、毎月約17億円の損失を出していることが明らかになった。

ギャラクシー・デジタル、総損失額は154億円!?

かねてより年末BTC価格に対して強気な発言を繰り返しているノボグラッツ氏率いる、ギャラクシー・デジタル。

「従来の金融機関とクリプト市場の橋渡す」という偉大なミッションを掲げる同社だが、今年度のパフォーマンスが優れているとは言い難い。

それというのも、第3四半期の損失総額が4100万ドル(約46億円)に達し、今年度の総損失額が1億3600万(154億円)ドルに上っていることが明らかになった。

ブルームバーグの報告によると、同社による主な損失は、大幅な下落が確認されているBTC、ETH、XRPのポジションを失ったことによるものだという。

また、仮想通貨のアービトラージ取引を行う競合企業の増加や、市場全体の取引量の低下が大きなネガティブ要因になったようだ。

「我々は引き続き取引ビジネスを改善・強化しているが、クリプト市場における取引量の不足が逆風になっている。」

尚、同社の仮想通貨の保有額は、ショートポジションを含めて9000万ドル(約100億円)と報告されており、それを獲得するのに要した1.72億ドル(約200億円)よりも大幅に少ない数字となっている。

依然として仮想通貨に強気!?クリプトビジネスは「最悪」

弱気市場で仮想通貨ビジネスを行うのは「最悪だ」という不満をもらしたこともあるノボグラッツ氏は、以前から仮想通貨専門のマーチャントバンクの課題について言及していた。

それというのも、仮想通貨ビジネスにとって毎回の市場急落は、ビジネスの「存続を脅かす」という。

2018年第1四半期に1億3400万ドル(約150億円)を失った同社だが、第2四半期では3500万ドル(約40億ドル)の純利益を挙げており、営業損失はわずか150万ドル(約1.7億円)に抑えていた。

その後、前述にもあったように第3四半期では4100万ドルを失い、今月の市場大暴落を考慮すると第4四半期の成績はさらに悪化していると見られている。

それを顕著に表すように、ギャラクシー・デジタルの株価は55%程下落しており、過去最安値を今月に更新した。

しかし、創設者のノボグラッツ氏は依然として仮想通貨に強気であり、2019年の上半期に機関投資家が市場に参入することが市場を活性化させるという見解を明らかにしている。

>>敏腕投資家ノボグラッツ氏、「機関投資家が流入するのは来年Q1かQ2」

また、幾度か年末のBTC価格予想を下方修正しているものの、それが9000ドルに達するという姿勢を同氏は保っているようだ。

>>ギャラクシーデジタルCEO、年末BTC価格は「$8800-$9000」!?

ビットコイン市場の底がまだ見えないと言われている中、果たしてギャラクシー・デジタルは今後どのような方針の下運営を続けていくのだろか。

原典:Crypto Firm Galaxy Digital is Losing an Average of $15 Million every Month

ここまでの内容と考察

ギャラクシー・デジタルの今年第3四半期の損失総額が46億円に上ったという、今回のニュース。

仮想通貨全般の流動性が低下していることもあり、弱気市場からダメージを受けているようですね。

そんな中、チャリティーの一環として、ランチを共にできる権利を獲得できるオークションに参加することが決まっているノボグラッツ氏は、自嘲を交えながら以下のようにツイートしていました。

「最近のパフォーマンスが凄いとは言えないが、仮想通貨市場が好きで、公園も好きだ。」

BTC価格が直近で3000ドルまで下がると言われている中、クリプト企業はどのように生き残っていくのでしょうか。

既に収益を出しているような企業は、市場に影響されずにビジネスを継続できるという大きな「アドバンテージ」があるかもしれませんね。

>>eMusicのCEOが語る「ブロックチェーンが実現する音楽業界の近未来」

今後も仮想通貨エコシステム内での企業の動向に注目していきましょう!