世界の金融機関で3番目! スイス銀行が仮想通貨カストディ開始へ

仮想通貨に「フレンドリー」な国として知られるスイスの金融機関が、新たな一歩を踏み出したようだ。

スイスのVontobel(フォントーベル銀行)が、「Digital Asset Vault(デジタル・アセット・ボルト)」という、仮想通貨資産管理サービスを発表した。

Vontobel、従来の金融業界と仮想通貨業界の「架け橋」となるか

カナダのバーサ銀行とアメリカのフィデリティに次ぐ、金融機関として3番目の仮想通貨カストディを提供することが今回の発表で明らかになった、フォントーベル銀行。

最高のセキュリティを顧客に提供するため、スイスの法的規定に準ずるハイテクな暗号化オプションをユーザーに与える「HSM(ハードウェアセキュリティモジュール)」を独自のインフラに統合するという。

また、同サービスを利用する顧客が「秘密鍵を所有する必要性を排除する」そうだ。

今回の仮想通貨カストディサービス開始に関して、同行投資銀行業務責任者であるRoger Studer (ロジャー・シュトゥーダー)氏は、以下のように述べた。

「デジタル・アセット・ボルトは、私たちのデジタル資産の提供を拡大する上で論理的な進化だと言える。私たちの革新性と経験により、既存資産とデジタル資産の間にあるギャップを埋められるだろう。」

また、仮想通貨をインフラに取り入れたフォントーベル銀行は、「規制当局が金融仲介業者に求める厳しい要件を満たす最初のプロバイダー」だと付け加えた。

大口投資家や機関投資家の市場参入を促進することが期待できる従来の金融機関によるカストディは、仮想通貨エコシステム全体としても前向きな進展だろう。

原典:Swiss Bank Announces Custody Solution for Digital Assets

ここまでの内容と考察

フォントーベル銀行が仮想通貨カストディを発表したという、今回のニュース。

従来の金融機関が仮想通貨を受け入れ始めていることを感じさせるニュースですね。

今回の発表に関して、BTC開発で知られているBlockstream(ブロックストリーム)社創設者であるAdam Back (アダム・バック)氏は以下のように発言していました。

「Vontobelは、2016年からスイス証券取引所のSIXに上場しているビットコインETNプロバイダーだ。今回のニュースは、Vontobelのプライベートバンキングの顧客がプライベート・ウェルス・ポートフォリオに仮想通貨を直接保有できることを意味すると思う。」

ちなみにですが、スイスでは仮想通貨ETP取引が開始されるなど、機関投資家向けのサービスに関しては現在のところ世界で最も進んでいるかもしれませんね。

☞市場拡大の予感!?スイスでETP取引がついに開始か

また、スイスのとある銀行は、カストディを備えたICO参加プラットフォームを展開しているようです。

☞銀行から直接ICOへ参加!?スイスの銀行による新サービス開始

これからはスイスのような仮想通貨に積極的な国が増加すると良いですね!

今後も従来の金融機関による仮想通貨の取り組みに注目していきましょう!

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