世界的な金融大手「Fidelity」や「Nasdaq」はクリプト資産に強気!?

大部分の仮想通貨が80〜90%の価値を失うような市場が継続しているのにもかかわらず、金融機関は数千万ドル以上の資金をクリプト関連のビジネスやブロックチェーンプロトコルの開発に注いでいるようだ。

セコイア・キャピタル、バイドゥ、ナズダック、およびフィデリティを始めとする世界の金融大手が仮想通貨に「大きな賭け」をしている。

金融機関はクリプト市場の「長期的」な成長に期待!?

ほぼ一年に渡る弱気相場が市場の活気を奪っている中、イーサリアム共同創設者であるJoseph Lubin (ジョセフ・ルービン)氏を始め、元祖ビットコイン奨励家として知られるEric Voorhees(エリック・ボアヒーズ)氏やPatrick Byrne(パトリック・バイアン)氏が「業界内のインフラ整備」を強調している。

>>イーサリアム創設者、ブロックチェーンは「市場だけでなく社会運動だ」

>>シェイプシフトCEO、「スキャム」のような法定通貨が消える未来を語る

>>ビットコイン救世主、「ブロックチェーン革命のポテンシャルは何よりも大きい」

彼らの発言を裏付けるような例の一つとして、仮想通貨エコシステムを成長させるような金融大手による取り組みが挙げられる。

例えば、直近の今月4日には、「ErisX (エリス・エックス)」と呼ばれる仮想通貨取引所が、世界第2位の株式市場オペレーターであるナスダックや世界市場で4番目の規模を誇る資産運用企業フィデリティを含める投資家から、合計2750万ドル(約31億円)を調達することに成功した。

ナスダックやフィデリティのような企業は、ビジネスの持続性や成功に関わらず、クリプト市場のような新興分野への投資に慎重にアプローチすると一般的に言われている。

そのため、「2750万ドル」という金額は、クリプト市場が長期的成長するという金融大手の自信を示す、と捉えることができる。

エリス・エックス取引所CEOであるThomas Chippas(トーマス・チパス)氏は、金融機関からの支援について以下のように語った。

「エリス・エックスは、最先端企業からの資金援助が増加するにつれて、機関投資家と個人投資家の両方に利用可能な頑強で、安全性の高い、規制されたデジタル資産プラットフォームを提供することを目指す。2回目の資金調達を終えたことで、現代的なプラットフォームを構築し、チームを拡大できる。」

ブロックチェーンプロトコールへも注目が集まっている!?

アジアで最も影響力のあるベンチャーキャピタル企業の1つであるセコイアと、中国最大の検索エンジンBaidu (バイドゥ)は、チューリング賞を受賞したAndrew Chi-Chih Yao(アンドリュー・チ・チイ・ヤオ)博士が開発を手掛けるブロックチェーンプロトコルへ「3500万ドル」を投資したと報告されている。

同氏がリードする「Conflux (コンフラックス)」というブロックチェーンの開発は、「分散化」を損なわないで拡張性問題の解決を試みる、業界でも一目置かれているプロジェクトだ。

仮想通貨の将来性に対する「不確実性」が話題にされる今日、金融大手によるクリプトビジネスへの大規模な投資は、一般投資家による仮想通貨投資を再び触媒するかもしれない。

原典:World’s Largest Financial Institutions are Still Placing Big Bets on Crypto

ここまでの内容と考察

新興市場への投資に慎重な金融大手が、仮想通貨ビジネスへ出資しているという、今回のニュース。

金融大手が市場に参入する「タイミング」には特に注目ですね。

継続する弱気市場の中で仮想通貨ビジネスに興味を持つ金融大手の最近の取り組みに関して、ツイッター上では以下のような声が挙げられていました。

「(フィデリティのEris Xへの出資を受けて、)この弱気市場は本当に奇妙だ。」

以前DCG代表取締役が指摘したように、これまでのクリプト市場は一般投資家が中心。

>>DCG代表取締役、水面下でクリプト企業は「減速していない」

仮想通貨市場全体の規模は、アップル社にすら満たないのが現状です。

直近では更なる下落が予想されていますが、長期的な目線でも市場を追っていきたいですね!