クリプト業界の重鎮スコーネッタ氏&バック氏、仮想通貨の未来を語る


Blockstream社CEOアダム・バック氏とYugen Partnersチーフサイエンティストのスコット・ストーネッタ氏が、6月26日に開催されたカンファレンスで仮想通貨の未来について言及した。


 
 
 
 
想通貨業界は今どこへ向かっているのだろうか。

この単純で難解な質問に対して、ビットコインホワイトペーパーに名前が載っていることでお馴染みの当業界の重鎮、スコット・ストーネッタ氏とアダム・バック氏が、米サンフランシスコで開催されたBitcoin 2019でそれぞれの見解を共有した。
 

出典:ビットコインホワイトペーパー

 
 
ストーネッタ氏:「P2Pの世界を信じている」
 
仮想通貨業界の著名ユーチューバーとして知られるナオミ・ブロックウェル氏が司会を務めたバック氏とストーネッタ氏の対談で、直近10年間の方向性として「(仮想通貨業界は)どこへ向かっているのか」という話題が挙がった。

現在ブロックチェーン分野のプライベートエクイティ(未公開株式)の投資家として活動しているストーネッタ氏は、当業界の「未来にとても強気だ」という。
 

(ネクタイを締め、ジャケットを着ているものの) 競争の場を平準化できる暗号化技術の能力を根本的に信じている。仮想通貨アナキストではないが、私は確かに仮想通貨リバタリアンだ…私たちが望んでいるまたふさわしい世界に到達すると思う。AからBに至る経路を見つけるだけだ。

 
そして「P2Pの世界を信じている」とストーネッタ氏は述べ、「私たちはそこへ辿り着けるだろう」と言い添えた。

一方、当業界の絶え間ない技術革新を踏まえた上でBTCはインターネットよりも速いペースで成長していると主張するバック氏は、コインのあるブロックチェーンが実用化されるまでにはまだ時間が掛かる、と見ているようだ。
 

ブロックチェーンと電子マネーは新しい種類の構成要素であり、スマートコントラクトにおける利用が考えられる。新しい枠組みの新しいプログラミング言語を選ぶようなものだ。人々がそれを自然に理解したり、また何を構築できるかという結論に達するまでにはしばらく時間がかかるだろう。

 
また、かねてよりビットコインの第1層(メインチェーン)だけで「速い決済、少額決済、大きな決済など全てに対して最適化させようとすると、全てがダメになる」と発言しているバック氏は、次のような見解を共有した。
 

私はコインをTCP / IPのようなものと見なす傾向にある…相互運用可能な標準が1つ存在するというような。これは価値を交換するための一種の共通語だ。新たな技術革新は層として採用され、また新たなデータ構造が見つかれば、人々はビットコインのUTXOセット(ウォレットの残高)を別のデータ構造にインポートできるようになる。

 
ストーネッタ氏のような仮想通貨リバタリアンのビジョンやアダム氏が示唆したBTCブロックチェーンを基盤とした当業界の今後の発展は、本当に実現されるだろうか。

前述にあった仮想通貨業界のロックスター2人からも度々名前が挙げられる暗号学の父が、プライバシー保護を巡る社会の変わり目が差し迫っていると発言している中、世界的な規制強化の傾向にある当業界のこれからに注目だ。
 
 


 
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