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破産状態のQuadrigaCX取引所、コールドウォレットがそもそもなかった!?
- 2019/2/6
- 仮想通貨の最新ニュース
中央集権型のクリプト取引所は、信用できるものなのだろうか。
1.9億ドル分の顧客資産が「見つからない」という衝撃の発表をしていたカナダを拠点とする仮想通貨取引所、QuadrigaCX。
☞カナダQuadrigaCX取引所、「コールドウォレットが見つからない」
現在では、破産状態の企業を救援するカナダの法律「CCAA」に基づき、財務的な保護を申請していると報道されている。
そんな中、人気仮想通貨ウォレットの1つである「MyCrypto(マイ・クリプト)」の創設者兼CEOであるテイラー・モナハン氏によると、QuadrigaCXはそもそもコールドウォレットを所持していなかった可能性があるようだ。
取引所がコールドウォレットを持っていない!?
I'm seeing NO indication of Quadriga ever having cold / reserve wallets for ETH. Looking at their 3 main addresses:
0x027beefcbad782faf69fad12dee97ed894c68549 (green)
0x0ee4e2d09aec35bdf08083b649033ac0a41aa75e (blue)
0xb6aac3b56ff818496b747ea57fcbe42a9aae6218 (purple – active)— Taylor Monahan (@tayvano_) 2019年2月4日
モナハン氏によると、同取引所の上記3つの主要ETHアドレスは、取引所ではなく顧客が所有している可能性が高いそうだ。
「(仮想通貨交換サービス)シェイプシフトを介した取引をベースにすると、ビットフィネックスやポロ二エックス取引所でもBTCとETHを取引していたと考えられる。何はともあれ、これらは顧客の資金だ。これら3つのアドレスに全ての顧客の仮想通貨預金が届き、その後様々な取引所へ送金された。」
また、一般的な取引所のコールドウォレットが通常何百万ドルもの顧客資金を処理することを踏まえると、数千のETH送金しか行われていないこれら3つは「コールドウォレットではない」ことを示すという。
さらに、モナハン氏は500,000以上の取引を含む同取引所のETHアドレスが確認できていないことを指摘した。
「マルチシグ」の導入も真っ赤なウソか
QuadrigaCXの元CEOであるゲリー・コッテン氏は、顧客資金の保護のために同取引所は「マルチシグ」を採用している、と過去のインタビューで語っていた。
マルチシグは、複数の個人または企業が特定アドレスに対する「秘密鍵」を保持することにより、それらの大多数が結合された場合にのみ資金へのアクセスを可能にするという、セキュリティ向上のための技術。
しかし、故コッテン氏のみが資産へアクセスできたと報告されているため、同取引所が全てのコールドウォレットにマルチシグを導入していたわけではないと言えるだろう。
顧客資産へアクセスできないQuadrigaCX取引所が徹底的に調べ上げられる中、他の取引所の管理体制も大いに気になるところだ。
原典:MyCrypto CEO: QuadrigaCX May Not Have Ethereum Cold Wallet, Where’s the Missing $150m?
ここまでの内容と考察
QuadrigaCX取引所がコールドウォレットで顧客資産を保護していなかったことについてMyCrypto創設者のモナハン氏が示唆したという、今回のニュース。
ハッキングや詐欺など様々な問題が挙げられているクリプト取引所ですが、今回の一件からも中央集権型の取引所には課題がまだまだ多いように思えますね。
ちなみにですが、今回の報道に関してマナハン氏は以下のようにツイートしていました。
inb4 crypto is dead / long live the banks. the banks are NOT any better in this fucking regard.https://t.co/9G2s9UBwBz
— Taylor Monahan (@tayvano_) 2019年2月4日
「(今回の一件を受けて)”クリプトは死んで、銀行万歳!”と言う人がいるかもしれない。 このクソに関して、銀行が優れているわけではない。https://en.wikipedia.org/wiki/Wells_Fargo_account_fraud_scandal」
モナハン氏が例に挙げた銀行は、米サンフランシスコを拠点とする金融機関Wells Fargo(ウェルズファーゴ)。
顧客の署名をねつ造したり、Pinナンバーを勝手に作成することで、架空口座を開設してセールスを上げた、というスキャンダルがあった米大手銀行です。
インフラが確立している従来の銀行業でも問題が多い中、インフラが整っていないクリプト交換業ではまだまだこれからも様々な問題が浮き彫りになるかもしれません。
しかし、昨年から「分散型取引所」などユーザーが資産を自己管理できるような取引所の新たなモデルも誕生しています。
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今後もクリプトエコシステムの拡大には欠かせない取引所市場のこれからに注目していきたいですね!
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— 仮想通貨ニュース.com (@crypto_news_com) 2019年2月3日