国際的な「キャッシュレス化」の進捗:人気ボードゲーム「Monopoly」までも!?


人気ボードゲーム「Monopoly (モノポリー)」が、音声認識機能を搭載したAIとキャッシュレスを取り入れた新たなバージョンを発売することがYahoo Financeによって明らかになった。


 
 
 
 
もちゃマネーもキャッシュレス化する時代になったようだ。

運営費を大幅に削減できることから、他の誰よりも「キャッシュレス社会になって欲しい」とバンクオブアメリカCEOブライアン・モイニイハン氏がBrainstorm Finance 2019で発言したことが話題となっている中、あの人気ボードゲームもシステムの現代化を図っている。

人気ボードゲーム「Monopoly (モノポリー)」に音声認識AIを搭載したキャッシュレス版「Monopoly Voice Banking(モノポリー・ボイス・バンキング)」が発売されることが明らかになった。
 
 
おもちゃマネーもデジタル化!?銀行係は失業へ
 
最新版モノポリーでは、ボードの真ん中に設置されたデバイスを通してプレイヤーの声に反応する「音声認識AI」がプレイヤーの質問に答えるという。

この人工知能がお金の管理、不動産取引、家賃の支払い及びチャンスカードを引くまでのこと全てを中立的に管理するため、従来のモノポリーのようにお金のやり取りを担当する銀行係が存在しないようだ。
 

 
また、プレイヤーにはゲーム紙幣の代わりに仮想の銀行口座が与えられ、全ての取引が電子的に処理されるという。

これによって、例えば他のプレイヤーがよそ見している間に紙幣を盗んだり、他のプレイヤーへ賄賂を渡すなどの不正行為が不可能になるようだ。

しかし、Yahoo Financeによると、一部のファンはゲームがキャッシュレス化したことにより「ズルができない」や「銀行係でないと勝てない」などの不満を述べているという。

尚、現時点では英国と米国で販売されることが決定しているこの最新版モノポリーだが、日本での発売予定は明らかになっていない。

 
 
キャッシュレス化は新興アジア経済が牽引する!?
 
キャッシュレスなおもちゃマネーの普及はさて置き、世界規模のキャッシュレス化は今後も継続することが予想されている。

2018年にリリースされたWorld Payments Reportの報告によると、2016-2022年の間にキャッシュレス取引の国際的な年平均成長率は12.7%と推測されている中、ラテンアメリカ、CEMEA(中欧・東欧・中東・アフリカ)、またアジア諸国ではそれが21.6%以上に達するという。
 

出典:World Payment Report

 
特に政府による金融包摂の努力が見られ、スマホ & eウォレットの普及率が上昇傾向にある新興アジア経済におけるキャッシュレス化は上図からも顕著なことが伺える。

また、国際的な支払い手段に関するマッキンゼーの報告によると、リアルタイム決済、デジタルコマース及び電子決済の普及がキャッシュレス化を促進する触媒となっており、過去5年間(2014-2018年)で世界中で行われる現金の取引が89%から77%まで減少したという。

このように世界的なトレンドとして取引のキャッシュレス化は進んでいるが、法定通貨のデジタル化が一概に良いとは言い切れない
 

いつの日か – おそらく今後10年の間に – 人々は紙幣がただの紙にすぎないことを理解するかもしれない。政治家の提案以外にそれに価値がある理由はない。これは(将来的に得られる)後知恵では奇妙なことで、またちゃんとした人は(過去に法定通貨の価値を)信じていたなんてことを認めないだろう。

 
それというのも、最近FRB(連邦準備理事会)が設定する金利に関する話題が多いように、法定通貨は政治情勢や金融政策の影響を受ける。

金融危機が2020年に起こることが予想されていたり、様々な決済システムが誕生している中、前述にあったシェイプシフトCEOのコメントのように「お金」に対する人々の認識は変わるのだろうか。

モノポリーの現代化による変化が何処と無く仮想通貨業界の一面に似ていることは、何を示しているのだろうか。
 
 


 
新着NEWS
 
 
☞FATFガイダンス、厳しいグローバルな仮想通貨規制は「匿名取引」を懸念か

☞ビットコイン価格が9,600ドルの壁を突破、次のアクションは?

☞世界最大国際送金システム「SWIFT」の新ビジョン、 将来的には全ての取引が「数秒」へ

☞フェイスブックの夢物語!?リブラコインはビットコインと競合できないか
 
 
PickUpストーリー
 
 
☞Bitcoin.com代表取締役が語る「鉛筆から学んだ衝撃的な発見について」

☞BTC強気市場は始まった!?ポンプリア―ノ氏:「最高値2万ドル更新はすぐ」

Blockstream創設者が語る「デジタルゴールドが生まれたきっかけについて」

 
 


当記事に記載されている情報は、投資判断における十分な情報を提供することを意図しておらず、また提供するものでもありません。仮想通貨分野における投資には、様々なリスクが伴います。当サイトは、本稿の内容を活用または信用したことにより生じた損害や損失に対しても、一切責任を負いません。同様に、本ページの内容を活用または信用したことよって間接的に生じた、あるいは生じたと申立てされる損害や損失に対しても、責任を負わないものとします。