LocalBitcoins、ついにユーザー同士が「じかに会う」BTC現金取引を中止へ


ビットコインの人気P2P取引プラットフォームLocalBitcoinsが、「in-person (じかに会う)」で行われるBTCの現金取引オプションを中止したことを発表した。


 
 
 
 
赦ない規制の魔の手が、中央集権型の取引プラットフォームへ迫っている。

フィンランドを拠点とするビットコインのP2P取引プラットフォームLocalBitcoinsが、ユーザー同士によって行われるビットコインの現金取引における選択肢の内、「in-person(じかに会う)」を取り除いた。
 

出典:https://localbitcoins.com/sell_bitcoins

 
 
「中央集権型」なP2P取引プラットフォーム
 
公式発表によると、今回の決断は「the act on detecting and preventing money laundering (マネーロンダリングの検出と防止に関する法律)」というフィンランドとスウェーデンに適応される法律を考慮した上で下されたようだ。

現在の規制環境に適応するためには、ローカルな現金取引や、当社のサービスが利用可能な地理的領域などに関する方針を再検討する必要があった。

ある法的管轄区域内で稼働する中央集権型のプラットフォームは、その管轄区域の法律およびその他の規則を遵守しない場合、罰金を科されるかまたは閉鎖される可能性が高い。

また、各管轄下で規制内容は異なるものの、投資家保護や「誰によって何が取引されているのか」などに関する個人情報収集の制限を含むケースがほとんどだ。

バイナンスが展開する分散型取引所やLocalBitcoinのP2P取引プラットフォームも規制対象の例外ではなく、実際にも後者は過去数ヶ月の間に様々な法的問題に直面していた。

例えば、LocalBitcoinsは匿名性を尊重するというサイトの伝統に妥協し、今年3月下旬からKYCの義務化をスタート。

また、5月下旬には金融制裁の対象となっているイランのユーザーへのサービス提供をストップした。
 
 
ヴィアー氏、KYCなしの取引プラットフォーム展開へ
 
「お近くのBTCを瞬時に、 安全で、 プライベートな売買をしよう」という謳い文句を掲げるLocalBitcoinsの取引にKYCが強制されたり、またユーザー同士が直接的にやり取りできないのは皮肉にしか聞こえないかもしれない。

それでも、仮想通貨の相対取引が可能なプラットフォームは他多数存在する。

例えば、検閲耐性のある分散型P2P取引プラットフォームBisqでは、ユーザーが「第三者からの干渉なしで」互いに自発的な取引を行うことが可能だ。
 


 
また、元ビットコインジーサスとして知られるBitcoin.com代表取締役を務めるロジャー・ヴィアー氏は、セントクリストファー・ネイビス連邦を拠点とするBCH専用P2Pプラットフォーム「Local Bitcoin」をローンチした。

同取引プラットフォームの名前がLocalBitcoinsと似ていることから批判の声は少なからず挙げられているものの、それとは異なる管轄下に置かれるLocalBitcoinではKYCが必要とされていない。

G20を先駆け全世界でクリプト規制が強化される傾向にある中、グローバル規模のP2Pなお金のやり取りを可能にした仮想通貨に対する各国のアプローチに注目だ。

 
 


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