米ソーシャルネットワーク「GAB」、銀行から拒否されクリプト決済採用か

既存の金融インフラにおける「中央集権型」の機関の影響力を如実に表すようなニュースが舞い込んだ。

ツイッターとは異なる政治的思想の下、ソーシャルネットワークサービスを提供するGab (ギャブ)社が、銀行や仮想通貨取引所から拒否されているという。

検閲なしのSNS、銀行やコインベースから拒否される!?

「言論の自由」を追求するが故に、プラットフォーム上のヘイトスピーチを含める政治的な話題の検閲を意図的に避けている、ギャブ。

検閲を積極的に行うツイッターを代替すると言われている一方、メディアからの評判は決して高いとは言い難く、同社に関する直近の報道では「ユダヤ教会で11人を殺害したテロリストが好むプラットフォーム」と紹介されている。

そんな中、ギャブ創設者であるAndrew Torba(アンドリュー・トルバ)氏によると、同社は決済サービスにおける問題を抱えているという。

それというのも、 複数の決済プロバイダーから受け入れているものの、それらへ多大な影響力を持っている銀行が同社とのビジネスを許可していないそうだ。

これに関して、同氏は以下のように主張した。

「決済処理サービスを利用するための契約査定プロセスで銀行に拒否された。複数の決済サービスはギャブを支持したが、それらの銀行は違った。ギャブはビットコインが存在するいい例だろう。コインベース取引所にも拒否されたため、これからBitpay(ビットペイ)をプラットフォームに統合する。」

しかし、仮想通貨決済サービスを提供するビットペイ社は、この発表直後にギャブ社とのビジネスを中断したという。

銀行、取引所、決済サービスから撥ねつけられるギャブ社の今後の展開に注目が集まる。

原典:‘Alt-Right Twitter’ Gab Moves to Bitcoin Payments Due to Banking Blacklist

ここまでの内容と考察

検閲なしSNSを提供するギャブ社が、銀行、クリプト交換所・決済サービスから拒絶されているという、今回のニュース。

「言論の自由」や「検閲の問題」を巡り、かねてより激しい議論がされているギャブ社ですが、競合プラットフォームのツイッター上では以下のような声が挙げられていました。

「ビットペイは、仲介者であり、従来の銀行・法律システムに準ずる。仮想通貨業界の拡大に貢献していることには感謝するが、同社やコインベースは分散化されていなく、既存システムに大きく影響される。」

また、ギャブ社の「検閲をしない」ソーシャルネットワークは、ブロックチェーン技術の根本的な理念に似通ったところが多いものの、「ヘイトスピーチ」に関する問題が挙げられているようです。

果たして将来のソーシャルメディアはどのようなものになるのでしょうか。

どうやったら保てるのでしょうか、分散化と中央集権化のバランスは。

今後はツイッターのような独占的なソーシャルメディアだけではなく、様々な「オプション」が出てくるかもしれませんね。

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今後も仮想通貨業界の興味深い話題に注目していきましょう!