イーサリアムウォレット数は順調に増加中！？

大衆への普及を妨げる拡張性に関する大きな課題に加え、そもそもETHはトークンとしての存在理由がないという厳しいバッシングを仮想通貨専門家から受けている、イーサリアム。

☞ステラ技術アドバイザー、「ETH価格はゼロへ向かう」

分散型プラットフォームの代名詞とも称される同仮想通貨だが、それが形成するエコシステムの現状はどのようなものだろうか。

Etherscan.ioが提供するデータによると、ETH市場で売り注文が殺到していると言われている中でも、イーサリアムエコシステムの成長は大幅に減速しているわけではないようだ。

ビットコインを上回った！？イーサリアムアドレス生成数「5000万」達成！

前述にもあったように、イーサリアムのアドレス数が5000万を突破したことが最近確認された。

これはビットコインの総アドレス数「2800万」を大きく上回る驚異的な数字と言えるだろう。

出典:Ethereum Unique Address Growth Rate

しかし、現在のETHアドレス発行数の推移は、イーサリアム価格が1000ドルを上回っていた今年1月初めの水準と比べると、決して好調だとは言い難い。

例えば、アルトコイン価格がピークを迎えていた今年1月4日には、一日「約35万」以上の新しいETHアドレスが作成されていた一方、最近の24時間におけるアドレス発行数は「約7万」程度。

また、「アクティブ (実際に取引を行っている)」なETHアドレスは、現存する全てのETHアドレスに対して「3.5％」という少ない数字が今年1月でも報告されていたのに対して、現在ではそれがわずか「0.46％」まで減少している。

この数字は、現在確認されている5000万の総ETHアドレスの内、約23万アドレスのみがアクティブなことを意味する。

イーサリアム普及の進捗は良好！？主要サービスの需要増加

イーサリアムを推奨するクリプト新興企業Consensys(コンセンシス)創設者であるJoseph Lubin (ジョセフ・ルービン)氏は、同エコシステムの活動について以下のよう発言している。

「ブロックチェーンは市場以上のものであり、社会的な運動だ。仮想通貨の時価総額は業界の活動を反映していない。分散型ネットワークは成長している。」

また、同氏によると、ETH市場は低迷しているものの、イーサリアムエコシステムにおける主要サービスである「TIM(Truffle、Infura、MetaMask)」の需要は増加傾向にあるという。

☞イーサリアム創設者、ブロックチェーンは「市場だけでなく社会運動だ」

拡張性問題の解決が急がれる中、最も活発と言われている開発者コミュニティを抱えるイーサリアムの将来性に注目が集まる。

原典：Ethereum (ETH) Network Hits Key Milestone Amid Crypto Bear Market

ここまでの内容と考察

これまでに発行されたイーサリアムアドレス数が5000万に達したという、今回のニュース。

実際にプラットフォーム上で稼働しているアプリが少ないだけでなく、拡張性の問題を抱えているためにそもそも稼働できるアプリの種類も現実的には限られていると批判されるイーサリアムですが、今後もライバルラットフォームと競合していけるでしょうか。

同プラットフォームの基盤を構築する開発者たちの「腕の見せ所」ですね。

主なユースケースが1)ICOトークン発行と2)分散型アプリプラットフォームであるイーサリアムの「復帰」に関して、ツイッター上では以下のような興味深い声が挙げられていました。

8/ Looking at investing? For investors, investment thesis usually comes 1st. So it is crucial to answer these two questions:

1) Will ICOs make a comeback? How?
2) Is there a new wave of succesful Ethereum based Dapps incoming?

— Alex Krüger 🇦🇷 (@Crypto_Macro) December 15, 2018

「二つの問いに答えることが決定的に重要だ。

1）ICOは復活するだろうか？ どうやって？

2）成功するようなイーサリアムを基盤とする分散型アプリの新しい波が到来するか？」

なかなかタフな質問ですが、これらに答えられるようにならなければ本当に需要のある分散型プラットフォームとは言い難い。

「分散化」を常に奨励し、従来のベンチャーキャピタルに変革を起こすようなICOブームのきっかけとなったイーサリアムですが、これからが本当の実力の見せ所かもしれませんね。

イーサリアム創設者の興味深い発言にも耳を傾けながら、イーサリアムプロジェクトの動向をこれからも追っていきましょう！

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