政治的にOKなビットコインの買い方!?仮想通貨取引の「60%」はOTCか


2018年の仮想通貨取引の内およそ「60%」がOTC取引だったという、クリプト市場の「成熟」を示唆するような調査結果を、Aiteグループが報告した。


 
 
ットワイズ・アセット・マネジメントが提供する市場データによると、主要取引所の「本当の」24時間BTC取引量を合計した額は、約20億ドル。

これはビットコインよりも市場規模が数十倍大きいゴールドにはまだ匹敵できない数値だが、OTC(店頭取引)の取引量は含まれていない。

水面下ではどれくらいのビットコインが交換されているのだろうか。

公になっているデータが少ないOTCによる仮想通貨の取引量だが、金融メディアThe Tradeが報道したAiteグループの調査報告によると、2018年に行われた全てのクリプト取引の内60%を占めていたという。
 
 
政治的にオッケーなBTCの買い方
 
Aiteグループの報告によると、この「60%」という数値は2016年の32%を大きく上回り、また2019年にはそれが65%まで上昇することが予想できるようだ。

このようにOTC取引量が上昇傾向にあることは、仮想通貨という新たな資産クラスによって形成された新興市場の成熟を示し、またそれが「従来の資産クラス」のように成長していることを意味するという。

仮想通貨のOTC取引がどこで誰によって行われているかまでは明確にはわからない。

それでも、中国の投資家が盛んにOTC取引を行っていることは複数の業界人によって指摘されている。

例えば、Messari Cryptoディレクター、シャオ・ワン氏も中国のOTC市場が「世界最大」だと発言した。
 

世界最大のBTC市場が中国のOTCであると確信している。この市場は非常に不透明なため、マクロとビットコインの関係を分析するのが難しい。

 
また、ビットメック取引所CEOのアーサー・ヘイズ氏は中国のOTC市場が「活気に溢れて」おり、OTC取引は中国で「政治的に受け入れられる買い手と売り手が会う方法」だと述べている

さらにヘイズ氏は「中国の資産保有者は愚かではない」と指摘し、貿易戦争によって人民元の価値が低下すると同時に中国の投資家が「壮大な強気市場」を引き起こす、という見解を示した。
 
 
フェイクニュースでBSV価格急騰か
 
業界人の言葉以外にも、中国人の投資家が仮想通貨に注目していることを示唆する市場の動きはある。

例えば、 nChain開発チームを率いるクレイグ・ライト氏が推奨するBSVの価格が、同仮想通貨に関するフェイクニュースが今月29日に中国で出回った後、数時間で約67%上昇したことが記憶に新しい。
 

 
Primitive Ventures共同創設者であるドーベイ・ワン氏によって最初に指摘された今回のフェイクニュースには、以下のように記載されていたという。

CSW(クレイグ・スティーブン・ライト)氏が、最大のBTCウォレットからバイナンスへ50,000 BTCを送金した。これにより、彼が本物のサトシであることが確認された。そのため、CZ(チャンペン・ツァオ)氏はBSVを再び上場させ、Twitterで公式に謝罪を行う。

この情報は、仮想通貨のニュースをメッセージアプリ「WeChat」を通じて画像で拡散している中国のクリプトメディアを装って流された模様。

もちろんこのフェイクニュースがBSV価格にどの程度貢献したかは不明だが、ワン氏はこの誤報が中国投資家の間で「FOMO」を引き起こし、前触れがない突発的な価格の上昇へと繋がった可能性があるとした。

また、誤報に駆り立てられた中国の一般投資家に対して、「ベストな集まりだ!」とワン氏はコメントした。

貿易戦争が始まってからもうすぐ一年。

続落が見られる人民元のヘッジや、経済が不安定な国における価値の保存手段として、これから非国家主体の仮想通貨の需要がどのように変化するかに注目だ。
 
 


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