クリプト新興企業Dacsee、ライドヘイリング市場で頭角を現し始める

Google-Temasekのレポートによると、77億ドルと評価されている2018年の市場規模から2025年までに300億ドルへと成長することが見込まれている、東南アジアのライドヘイリング。

(ライドヘイリングとは、個人運転手が乗客を必要な場所に連れて行くこと。輸送車両は他の乗客と共有されず、またルートに沿って他の乗客を乗車させるために停止することはない。)

そんな中、ユーザー数が急激に伸びているマレーシアのライドヘイリング市場で注目を集めているクリプト新興企業がある。

分散型技術を基盤とするライドヘイリングサービスを昨年7月から提供しており、企業評価額が1億ドルとされているDacsee(ダックシー)が、わずか6か月で同サービスを通じた予約数を800%近く成長させた。

中央集権型のUberを代替するような次世代のライドヘイリング!?

「急速な市場拡大が見られる大規模なASEAN(アセアン)市場を体系的に活用するつもりだ。」

このようにメディアリリースで述べたのは、シェアリング経済を重視する「コミュニティ主導サービス」を強調するダックシーCEO、リム・チュー・シャン氏。

ブロックチェーン技術と「分散化」の利点を活用することで仲介手数料を削減し、持続可能なエコシステムを構築するという。

ドライバーと乗客にとって安全なコミュニティ志向の環境を作り出すことを目指すダックシーは、現在のところクルンバレー、ペナン、ジョホール、コタキナバル、クチンを含めるマレーシア主要都市で積極的に活動している。

出典:Journey with Dacsee

また、直近では韓国やタイを含む他の東南アジア諸国にサービスを拡大する計画を立てており、韓国でサービスを開始するために韓国上場企業2社Hanryu AI Center Co LtdとSports Seoul Co Ltdと合意覚書を交わした。

実用的なサービスを専門分野で展開することで仮想通貨エコシステムを促進するダックシーのこれからに注目が集まる。

原典:Malaysia’s Dacsee valued at over US$100mil

ここまでの内容と考察

クリプト新興企業ダックシーがマレーシアのライドヘイリング市場で急成長しているという、今回のニュース。

特定の分野における分散型アプリの使用が増加するにつれ、世間からのブロックチェーン技術の注目度も高まるかもしれませんね。

ちなみにですが、ダックシー共同創設者のエリック・タン氏は以前編集部のインタビューに応じてくれています。

☞Maidsafeエヴァンジェリスト・Dacsee創設者が語る「世界を幸せにするチャンスを与えるテクノロジー」

ブロックチェーン技術が「世界を幸せにする」と語る同氏は、ブロックチェーン技術について以下のように述べていました。

「ここ数十年で世の中は大きく変化し、特に人々がコミュニケーションをとる方法は大きく変わりましたよね。FAXの時代があったと思えば、すぐにインターネットやeメールが始まり、その後スマートフォンが普及。このような流れがあって、今はブロックチェーン技術を使用した「非中央集権型のシステム」が流行しています。まだ手を出せていない企業も多いですが、このテクノロジーの進化を避けて生き残ることはできないでしょう。また、歴史的に考えても、テクノロジーの発展はいつも人々の生活に大きく貢献しています。そこでブロックチェーンという新しいテクノロジーを使って、人々が幸せになれるようなプラットフォームを開発することに力を注ぎたいなと思うようになりました。」

果たしてダックシーはUberを代替するようなサービスへと成長できるでしょうか。

今後もクリプト新興企業による仮想通貨エコシステムの拡大に注目していきましょう!

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