中国マイニング企業、政府からの厳しい「税務調査」対象に

ワシントン州を中心に仮想通貨マイニングに対する規制が米国で強まる中、ついに中国政府もマイナーへの圧力をかけ始めた。

中国政府が、「税務調査」と「実名登録チェック」を理由に、新疆と貴州省で行われているマイニングファームの運営を一時的に中断させていたことが明らかになった。

 
中国マイナー「アンダープレッシャー」、損失額は約1600万円!?

前述にもあったように、税務調査と実名登録に関する厳格な審査をするために、中国政府は新疆と貴州省を拠点とするマイニングフォームへの電力供給を遮断し、仮想通貨マイニングを一時的に停止させた。

これによるマイニング事業への推定損失額は、約100万元(約1600万円)だと見積もられているという。

今回の中国政府によるマイニング事業への税務調査を報告したCong News (コング・ニュース)は、

「ビジネスライセンス、最先端の電源供給手順、従業員の社会保障などの調査は公式に完了している」

と報告したが、マイニングを再開するための電力が復旧したかの確認はされていないと報じた。

また、マイニングファームは、中国の公安局が義務付けている「実名システム」に準じることを約束する合意書に署名し、これらの規則に従わない顧客に対しサービスを提供しないことに同意した模様。

尚、ビットコインキャッシュの「ハッシュ戦争」に先駆け、新疆へ9万台のマイニング機器を設置したと言われているBitmain (ビットメイン)社への影響は、現時点では不明だ。

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マイニングが集中していると言われている中国におけるマイニングビジネスへの規制強化は、果たしてビットコインやビットコインキャッシュを始めとするマイニングを必要とする仮想通貨へどのような影響を及ぼすのだろうか。

原典:Cryptocurrency Mining Farms In China Shut Down For ‘Strict’ Tax Inspections

ここまでの内容と考察

新疆と貴州省で実施されているマイニングファームの運営が、税務調査や実名登録に関する調査を理由に、一時的に中断させられたという、今回のニュース。

中国政府によるマイニング事業への規制強化を少なからず感じさせるような報道ですね。

中国にマイニングが集中していることに関して、ツイッター上では以下のような声が挙げられていました。

ちなみにですが、これは以前から懸念されていたビットコインマイニングの問題。

マイニングが中央集権化しているというよりかは、それが「中国」という国家で中央集権化していることが問題だと言われています。

また、米ホワイトハウスもこれに関しては同様な意見を持っているようです。

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中国政府は、これからも仮想通貨規制を強化していくのでしょうか。

マイナー達が、ビットコインマイニングに前向きな電気代の安い国へ移ったり、それを狙って仮想通貨にフレンドリーな方針を打ち出す、マルタのような国も再び出現するかもしれませんね。

また、これによって「ボヒミアン」なマイナーが増加するかもしれませんね。

今後も政府の規制、電気代、震災など様々な要素によって影響されるマイニング市場の動きに注目していきましょう!