大手クレジットカード会社奮闘、Visaがタイ大手銀行とパートナー契約締結!

タイの主要銀行、ブロックチェーンベースのvisaプログラムへ加入!

近年著しい発展を見せるタイで、ブロックチェーン技術の普及が加速している。

タイ銀行大手Kasikornbank (カシコーン・バンク)が、ブロックチェーン技術を採用する大手クレジットカード会社Visaのエンタープライズ製品「Visa B2BConnect」のパイロットを行い、国際決済の効率化を図る意向を明らかにした。

新時代へ向けてのVisaの試み

「Visa B2B Connect」は、国際送金における送金時間や取引プロセスにおける透明性を大幅に向上し、銀行やその法人顧客が世界各地で送金するために必要なリソースを削減することを目指している。

2017年に開始された同サービスは、米国、シンガポール、フィリピンなどの銀行でテスト行われてきた。

カシコーン・バンクは、このVisa最新製品をテストする最初のタイ銀行だ。

出典:KBank-Visa to pilot blockchain-based B2B payments

今回の発表に対して、同銀行バイスプレジデントであるSiriporn Wongtriphop (シリポーン・ウォントリフォップ)氏は、

「顧客に革新的なソリューションを提供することに専念している。 Visaとの関係を通じて、国際決済を再考する新しいパラダイムの第一歩となるようなパイロットに参加できることを嬉しく思っている。」

とブロックチェーン技術に対して胸を膨らませた。

同様に、Visa社のタイ担当カントリーマネージャーであるSuripong Tantiyanon (スリポン・タンティヤノン)氏は、

「Visaは、パートナーの成長と成功を可能にする当社の製品、ツール、専門知識を金融機関へ提供する。」

と述べ、B2B間で行われる国際決済に対するVisaの抱負を語った。

快進撃を続ける競合企業リップル

金融機関を対象とした国際決済における分散型技術のユースケースを模索するのは同銀行だけではない。

Ripple(リップル)社は、「Ripple Net(リップル・ネット)」を通じて、世界中のパートナー銀行間での国際送金の効率化を図っている。

リップル社が世界各国の銀行をアグレッシブにパートナーに加えている中、大手クレジットカード会社によるブロックチェーン技術製品の今後のビジネス戦略に注目が集まる。

原典:KBank-Visa to pilot blockchain-based B2B payments

ここまでの内容と考察

タイの主要な銀行がブロックチェーンベースのクロスボーダー決済の促進を試みる「Visa B2B Connect」プログラムに加入したという、今回のニュース。

国際決済の分野はブロックチェーン技術や分散型台帳技術のユースケースにおいて「最も破壊的」だと言われています。

最近でも、世界貿易におけるブロックチェーン技術の使い道が注目されているということが大きな話題となりましたよね。

しかし、この分野には競合企業が多いのも事実。

特にリップル社のエンタープライズ製品である「xCurrent(エックス・カーレント)」を利用する銀行は世界中で急激に増加しており、最近ではサウジアラビア大手銀行ナショナル・コマーシャル・バンクがそれに参加しました。

果たしてVisaのような大企業は、新時代へと移り変わる金融業界で生き残ることができるのでしょうか。

現在のところ、紛れもなく「仲介者」としてのビジネスモデルを展開する同社ですが、今後はどのようなビジネス戦略繰り出すのでしょうか。

ブロックチェーン技術によって、国際送金がさらに簡単で便利になることを期待したいですね。