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スイスPwCパートナー、10年後に仮想通貨を話す人は「誰もいない」
- 2019/2/26
- 仮想通貨の最新ニュース
仮想通貨決済サービス企業ビットペイ社のCEOであるペア氏によると、大衆へのクリプト普及は今後3-5年の間に見られるという。
もし本当に5年以内に仮想通貨の普及が始まるとすれば、具体的にそれまでにどのようなことが起こらなければならないのだろうか。
デロイトに次ぐ監査法人と言われているPwCのパートナーであるグエンサー・ドブラウツ氏によると、仮想通貨市場には「標準」を確立させる必要があるという。
仮想通貨の普及は専門家ではなく金融機関主導!?
「私たちは、弱気市場で見られなかった”大きな勝利”を今年期待できると思っている…ウォレット、ブローカー、そして資産管理に至るまでの全領域で制度化が見られるだろう。多くのTier 2そしてTier 1のプレーヤーが市場に参入していることは、当業界にとって非常に強いサインだ。」
このようにcryptonews.comのインタビューのインタビューで述べたのは、ブロックチェーン関連の規制に関して政府にアドバイスもするPWCスイスのパートナー、ドブラウツ氏。
出典:Making Money out of Technology, Dr. Guenther Dobrauz-Saldapenna | PODIM 2018
同氏によると、トークンセールスに関する依頼は減っているものの、その数は依然として多いという。
「私たちは、まだICOやSTOを支援しており、昨年は一週間におよそ50件の依頼があった…(依頼数は)落ち込んでいるが、依然として週に10件依頼件数があり、これは非常に多い。」
また、今後仮想通貨が社会に浸透するにおいて規制や「標準」を確立することが必要不可欠であることを強調した。
「(仮想通貨の普及は)車と一緒だ。最初の車はクレイジーだった。しかし、それらを大衆に売るために、標準化される必要があり、人々はそれを信頼しなければならなかった。基本的には、人々が信じるルールが必要だ。 その意味で、コンプライアンスと規制は良いことだと思う。」
また、クリプト普及の過程において既に多くの顧客からの信頼を得ている金融機関の市場参入が必須だという。
「ベラルーシに銀行を持ち、マルタの資産運用会社としてケイマン諸島のファンドを構築するのは、何も悪いことではない。しかし、フランクフルトのドイツ銀行が単純に受け入れないからという理由で、スイスのファミリーオフィスやヨーロッパの億万長者が、そこにお金を送ることはない。そのため、より多くの異なる金融機関が参加すればするほど、普及が進むだろう。」
さらに、従来の証券取引所の市場参入は小規模のファンドをクリプト市場に導くので素晴らしい兆候であると指摘したものの、これはアーリーアダプターにとっては「悪いニュース」だそうだ。
それというのも、全ての「技術革新」は専門家によって始められるものの、実際に普及を促進するのは彼ら・彼女らではない、と同氏は説明した。
「(専門家ではない)別の人々が必要。99%のユーザーは、ウォレットを設定して取引を開始する方法を見つけ出すためにYouTubeを利用することができないため、組織レベルの解決策が必要だ。」
「10年後にはクリプトついて話す人は誰もいない」
仮想通貨業界でよく議論がされている「ビットコインではなく、ブロックチェーン」という言葉があるが、ドブラウツ氏はブロックチェーンを推奨するようだ。
仮想通貨は「単なるブロックチェーンのアプリ」であることを強調し、以下のように続けた。
「本当の焦点はブロックチェーンにあり、クリプトではない。もちろんそれは素晴らしいが、インターネットで例えると仮想通貨はヤフーでありグーグルではない。私たちはまだグーグルを見ていないと思う…仮想通貨全体の取引量は、依然として世界最大のファンドよりも少ない…私たちが業界にいることや、それを愛するだけでは意味ない。路上で誰かに仮想通貨が何か尋ねたら、”麻薬ディーラーが使うものだ”と答えるだろう。」
仮想通貨の普及が決して進捗しているとは言えない2019年だが、ICEの子会社として創設されたバクトや資産大手フィデリティを始めとする金融大手の市場参入に注目が集まる。
原典:If You Want Mass Crypto Adoption, You Need Trust, Says PwC Partner
ここまでの内容と考察
PwCのパートナーであるドブラウツ氏が仮想通貨の普及やそれにおけるクリプト業界の制度化について言及したという、今回のニュース。
仮にビットコインがヤフーだとしら、グーグルとなるようなブロックチェーンアプリはどのようなものでしょうか。
まだそのようなアプリは構想すらされていないかもしれませんね。
ちなみにですが、TONGBLOC創設者ジンギル・リー氏も、この話題に付随して以下のように発言していました。
インターネットが始まった時に、マイクロソフトやGoogleがメールサービスを初め、その数年後もっと革新的な技術が次々に登場しましたよね。ブロックチェーン技術でも同じことで、インターネットの発展でメールサービスに値するものが、最近になりやっとブロックチェーン業界でも見られるようになった感じです。そのため、ブロックチェーン技術が普及するには、次のキラーコンテンツが必要です。」
果たしてビットコインに次ぐような「キラーアプリ」が見られるのはいつになるでしょうか。
それをサポートする「第三次ブロックチェーン」の開発からも目が離せませんね。
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