Polymath、セキュリティトークンを分散型取引所で交換できる!?

「分散化」の概念は、セキュリティトークン市場にも新しい息吹をもたらすかもしれない。

数年以内に「大波が来る」とよく業界人の多くから言われている、セキュリティトークン市場。

「有価証券をトークン化する」というブロックチェーン技術のユースケースは、従来の証券取引所からの注目を浴びており、例えばNasdaqもそれを取り扱い始めることに意欲的だという。

そんな中、分散型取引所におけるセキュリティトークン取引の実証テストに成功したブロックチェーン新興企業2社があるようだ。

セキュリティトークン発行プラットフォームPolymathが、仮想通貨スタートアップLoopringと協力し、分散型取引所におけるセキュリティトークンの試験的な取引に成功した、とCoindeskが報道した。

セキュリティトークンを「分散型取引所」でも交換可能!

ループリングのDEX(分散型取引所)プロトコルが使用された今回のテストでは、「ST-20」と分類されるセキュリティトークンの許可された取引だけを実行し、そうではないものは実行できないようにすることが実証されたという。

(Polymathによって考案されたST-20は、ICOなどでよく使用されるERC-20規格にブロックチェーントークンの転送を制限する機能が導入されたものだ。)

その具体的な内容としては、標準化したプロトコルを使用して取引が試みられる度にトークンが「Transfer Manager Module (移送管理モジュール)」を呼び出し、取引を実行するべきかの確認をする。

その後、Transfer Manager Moduleは(トークン発行者によって管理される)ホワイトリストをチェックし、購入者と販売者がトークン取引を許可されているかどうかの確認を取る、という仕組みだそうだ。

出典:Token Manager

今回のテストに関して、Polymathマーケティング担当グレーミー・モア氏は、セキュリティトークンが分散型取引所でもコンプライアンスに準拠した方法で取引できることを実証できた、と語った。

「分散型取引所とセキュリティトークン発行者が、Polymathなどが構築した標準化されたプロトコルを通じてコンプライアンスを遵守できるということを今回のテストで見せれた。これにより、紙の共有証明書を使用する従来の資本市場システムと比べ、発行者が規制に従うのが容易になる。」

様々なセキュリティトークン取引を簡易化する様々なプロトコルが考案されている昨今、エネルギッシュなセキュリティトークン市場のこれからに注目が集まる。

原典:Polymath Tests Show Security Tokens Can Be Compliant on a DEX

ここまでの内容と考察

新興企業2社が分散型取引所におけるセキュリティトークン取引のテストに成功したという、今回のニュース。

セキュリティトークン分野では様々な新興企業がプロジェクトを遂行していますが、かねてより分散化を強調するPolymathには注目が集まりますね。

現状では、多くのセキュリティトークン取引プラットフォームは中央集権化されていますが、もしかするといずれは分散型になっていくのかも。

ちなみにですが、Polymath共同創設者によると、ほとんどの仮想通貨取引所は現在セキュリティトークン取引プラットフォームになるために金融ライセンスの取得を試みているそうです。

☞Polymath共同創設者、プロジェクトの現状やセキュリティートークンの未来を語る

最も期待されているブロックチェーン技術のユースケースの一つであるセキュリティトークン取引ですが、実際にそれが一般化するのはいつになるでしょうか。

今後もセキュリティトークン市場の注目トレンドを追っていきましょう!

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