銀行要らずの決済システム確立へ、ゲイツ財団が元Ripple社CTO率いる企業と提携

マイクロソフト共同創設者が設立した慈善団体が、リップル社元CTOが手掛けた技術を活用し、世界の難題に果敢に取り組む。

Bill and Melinda Gates(ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ)財団が、銀行口座を持たない人のために決済手段を提供する使命の一環として、仮想通貨スタートアップCoil(コイル)と提携した。

この提携により、既にリップル社と共同で開発を手掛けているソフトウェアが、より進化した決済手段となるかもしれない。

より良い世界へ、銀行に頼らない次世代の経済

「金銭包摂」の促進を図る取り組みの一環として、2015年から早々とブロックチェーン技術に関心を示していたゲイツ財団。

コイル社との提携は、「インターレッジャー・プロトコール」を使って、貧困層のための新しい決済システムの可能性を模索することが目的だという。

同プロトコールは、「相互運用性」があるため、異なるブロックチェーンで発行される仮想通貨を交換することが可能。

例えば、取引所を介さないで、BTCとETHを交換することなどができるそうだ。

この技術は、元リップル社CTO、 Stefan Thomas(ステファン・トーマス)氏によって共同開発され、同氏が今年の初めに開始したコイルプロジェクトの基盤となるプロトコールとして採用された。

ゲイツ財団は、過去にもブロックチェーンスタートアップ提携しており、昨年10月には貧困層と未貧困層への決済サービスに焦点を当てたオープンソースソフトウェア「Mojaloop (モジャ・ループ)」のリリースをリップル社と共に発表した。

 
今回採用されることが決定したインターレッジャー・プロトコールは、このモジャ・ループへ導入されると見られている。

現存する貧困諸国の複雑な問題に真っ向から挑戦し、「We are impatient optimists.(私たちは、せっかちな楽観主義者。)」という姿勢で世界をより良くすることに日々努めるゲイツ財団の仮想通貨の取り組みは、果たしてどのような影響をもたらすのだろうか。

従来の金融の仕組みを変え、より公平な金融インフラを構築できるのだろうか。

ゲイツ財団とブロックチェーンスタートアップの動向に世界中か注目する。

原典:Gates Foundation Partners With Former Ripple CTO’s Blockchain Project

ここまでの内容と考察

ゲイツ財団が、ブロックチェーンスタートアップと提携し、貧困層に向けた決済システムを構築するという、今回のニュース。

経済が安定しないアフリカ諸国における同財団の取り組みにより、現存する問題を抜本的に解決できるといいですね。

銀行口座を持てない人でも、スマホ一つとインターネット接続があれば誰でも簡単に仮想通貨を手に入れることができます。

仮にBTC市場のボラティリティが継続したとしても、Gemniコインのような価格が変動しないステーブルコインが手に入れば、今までは不可能だった「価値の保存」を実現できます。

ちなみにですが、ゲイツ財団を設立した当本人であるマイクロソフト共同創設者であるビル・ゲイツ氏は、

「私は、ビットコインをショートするだろう」

「仮想通貨は、直接的に死をもたらせる

などと発言し、以前波紋を呼びました。

ブロックチェーンに肯定的で、ビットコインに批判的なゲイツ氏は、果たしてどのような仮想通貨を奨励しているのでしょうか。

彼の仮想通貨に対する見解が気になりますね。

今後もゲイツ財団のような、仮想通貨を使って世界を改善しようとする団体に注目していきたいですね!