EOSは「中央集権化」している!?仲裁者が取引を取り消す

従来のインフラを変革するような高尚な概念から、ソーシャルメディア上のバズワードとなってしまった、分散化。

この概念を巡り、「分散化」を語っていたブロックチェーンプラットフォーム「EOS (イーオス)」が詳細を眺められている。

分散型プラットフォームEOSは完全に中央集権化している!?

イーサリアムを代替する分散型プラットフォームとして、1年に渡ってICOを行い、40億ドル(約4600億円)を調達したことで大きな注目を集めていた、イーオス。

しかし、一部のユーザーのアカウントをネットワークの台帳管理者が凍結するなど、プラットフォームが「中央集権化」しているのではないか、という批判が絶えなかった。

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そんな背景の下、イーオスの中央集権化を強調するかのような出来事があったようだ。

それというのも、Reddit(レディット)ユーザー「u/auti9003」によると、詐欺被害にあったEOSアカウントの取引がネットワーク上の「仲裁人」の1人によって「帳消し」されたという。

これには、既にネットワークの承認を受けていたトランザクションの取り消しが必要となるため、ネットワークが分散化されていないことを示す。

これに対して、仲裁者であるBen Gates (ベン・ゲイツ)氏は、「紛争解決規則の第6条」の下に、取引を無効にし、アカウントを凍結したと反論した。

実は「中央集権化」を前提としている!?

しかし、イーオスがそもそもイーサリアムやビットコインと同等の「分散化」を念頭に置いていないという見解もあるようだ。

イーオスのCTOであるDaniel Larimer (ダニエル・ラリマー)氏は、先月のインタビューで、

「分散化は私たちが狙っていることではない」

「私たちがしているのは、反検閲と頑強で閉鎖されないことだ」

とコメントしている。

分散型プラットフォームであるはずであるイーオスの「分散化」が疑問される中、その定義について再吟味する必要があるかもしれない。

原典:EOS ‘Reverses’ Previously-Confirmed Transactions as Pundits Decry Centralization

ここまでの内容と考察

イーオスプラットフォーム上で、詐欺被害にあった取引が無効にされたという、今回のニュース。

大衆が使えるようなプラットフォームで、取引がリバースできるのは、当たり前にも考えられますが、それを行うことは中央集権型の機関の存在を肯定しているのと同じ。

難しいところですね…

イーオスの問題に関し、ツイッター上では以下のような声が挙げられていました。

「同じ攻撃だ。ビットコインサポーターは、イーサリアムを中央集権型の糞コインと2015年に呼んでいた。今は、イーサリアム支持者がイーオスを中央集権型だと攻撃。この業界では、何も変わらない。種族組織化 (多くのコミュニティの独立化)がかつてなく悪い。」

2018年、「分散化」は何を意味するのでしょうか。

コミュニティ化が進むことによりプロジェクトまたはユーザー同士が意見を交換せず対立し合うような状態は、どのようにしたら改善できるでしょうか。

今後もブロックチェーンが可能にする「分散化」について考えていきましょう!