英国政治家、中央銀行は「犯罪的なスキャンダル」

通貨としての仮想通貨の価値が経済学者から厳しく批判される中、政府や銀行の支配下にある法定通貨は、実質どれくらい優れているのだろうか。

普段誰もが当たり前のように使っている銀行には、何も問題はないのだろうか。

英議員Godfrey William Bloom (ゴッドフリー・ウィリアム・ブルーム)氏によると、主要銀行のすべては本質的に「破産」しており、「部分準備銀行制度」(銀行が保管している資金よりも多いお金を貸し出す能力)は犯罪的だという。

法手通貨はスキャムコイン!?銀行の犯罪的な制度

「あなたは銀行の概念を本当に理解していないかもしれない。全ての銀行は破綻している。サンタンデール銀行、ドイツ銀行、スコットランド王立銀行、これらは全て破産状態だ。なぜだろうか?それは、私たちが部分準備銀行制度と呼ばれるシステムを採用しているからだ。これがどういうことかというと、商業銀行が実際には持っていないお金を貸し出しているということ。これは犯罪的なスキャンダルであり、継続してずっと行われている。」

上述のように2013年に欧州議会で訴えたのは、英国政治家である、ブルーム氏。

同氏によると、「部分準備銀行制度」と呼ばれる、銀行が顧客の資金を貸し出すことができる能力と、「量的緩和」という任意的に紙幣を発行できる中央銀行の能力が、過度に操られた金融システムを生み出しているという。

長年に渡って問題となっている量的緩和について、同氏は以下のように説明した。

「(中央銀行は、)通貨偽造とも言えるような、量的緩和と呼ばれる力を持っており、任意にお金を発行できる。通常の人がこれを行えば、長い間刑務所へ投獄される。しかし、政府はいつもこれを行っている。」

また、同氏は中央銀行による量的緩和が、米ドルを基軸とする世界的な金融システムへ多大なる影響を与えると主張した。

実際にも、同氏の懸念は現実化しているようだ。

例えば、直近では、米国がイランの金融制裁の一環として、米ドルに依存する国際送金ネットワーク「SWIFT」からイランを追放している。

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これに関して、キングストン大学教授であるSteve Keen (スティーブ・キーン)氏は、

「米国が国家間の取引の公平性を崩すほど大きな影響力を持っている。」

と指摘し、SWIFTシステムの基軸通貨として米ドルが採用されていることを厳しく批判した。

また、最近ではベネズエラ政府もイラン政府と同様な仮想通貨の取り組みを行なっており、原油取引における「米ドルへの依存」を減らすことを試みている。

>> ベネズエラ政府、仮想通貨ペトロで米金融制裁回避か

果たして仮想通貨は銀行に依存しない新たな「金融の仕組み」として今後活躍できるだろうか。

原典:British Politician: Printing Fiat Money is Counterfeiting, Merit of Crypto

ここまでの内容と考察

中央銀行と法定通貨に関する問題について英国議員が2013年の欧州議会で発言していたという、今回のニュース。

仮に法定通貨のような性質を持つ仮想通貨を発行したら、規制当局はどのような評価を下すでしょうか。

何もないところから勝手にお金を発行することが度々批判される仮想通貨ですが、法定通貨ではこれが許されているところからも、仮想通貨という法定通貨とは「別のオプション」があるのはいいかもしれませんね。

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法定通貨と仮想通貨に関して、ツイッター上では以下のような声が挙げられていました。

また、ドルの「購買力(ものを購入するための財力)」を批判するように、以下のようなツイートも。

しかし、人々が使用し続ける限り、法定通貨がなくなるということはなかなか難しいかもしれませんね。

この点では、法定通貨の代わりに仮想通貨が実用的に使用し始められているベネズエラ経済の動向には注目ですね。

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今後も法定通貨を代替するような仮想通貨の普及に注目していきましょう!