BTC価格が再び8,000ドル突破、大口クジラを蹴散らした市場は完全に強気モードか


先週17日に価格が大幅に下落したBTCが、8,000ドルを上回るリカバリーを見せた。このような価格変動を目の当たりにした多くのアナリストは市場心理が「強気」なことを指摘している。


 
 
ジラが暴れた先週金曜日のビットコイン市場が、急激な回復を見せている。

5月17日にビットスタンプ取引所で5,000BTCの売り注文が出されてから、ビットメックス取引所で大量の清算が行われたことをきっかけに、ビットコイン価格が暴落した。

それなのにも関わらず、執筆時点でビットコインは「約8,000ドル」という値まで跳ね返っている。
 

出典:Bitcoin Price Index, Historical Chart and Market Cap

これは単純に「価格調整」だったという判断もできるが、Primitive Ventures共同創設者であるドーベイ・ワン氏を始めとする一部のアナリストは市場操作が下落の大きな要因だったと指摘した。
 
 
市場操作:なぜビットスタンプで5,000BTCを売却?

ワン氏がクジラによる「市場操作」の可能性を示唆するのには一理ある。

それというのも、仮想通貨取引所としては高い流動性を誇るビットメックス取引所だが、同取引所のビットコインのインデックスは流動性が低いコインベース取引所とビットスタンプ取引所に依存している。

そのため、ワン氏によるとビットスタンプ取引所で大量に売り付けることでビットメックス取引所のBTC価格を動かし、ビットメックス取引所でレバレッジかけて多くの利益を得られるという。

また、5,000 BTCという額のビットコインをOTC(店頭取引)介さずに流動性の低いビットスタンプ取引で交換すること自体が不自然だとワン氏は指摘。

ビットコイン市場が一時的に暴落した理由について、以下のように結論付けた。

誰も単純に5,000BTCを取引所に置いておくようなことはしないため、これは故意に計画された大量の売りだ。言い換えると、市場操作だと思う。

それでも、仮想通貨の格付けランキングで知られているWeissRatingsビットスタンプ取引所は、今週金曜日のビットコインの下落が「市場操作」ではなく自然な「価格調整」だったと主張。

また、他のツイッターユーザーからは、仮にワン氏の指摘が正しくとも「全てが合法だ」などの声が挙がっている。
 
 
「8,000ドル」までのリカバリー、直近の動きは?

市場操作だったかどうかはともあれ、ビットコイン価格が8,000ドルまでの急激な回復は見せたことは、現在の市場心理が強気であることを顕著に表しているだろう。

例えば、ツイッター上で有名な仮想通貨アナリストであるジョッシュ・レイジャー氏は、BTC価格が8,200ドルへ向かっていると述べ、またその価格帯を突破する場合は9,600ドルへまで上昇する可能性が高いことを示唆した。

もちろんBrave New Coinアナリストのジョッシュ・オルゼウィック氏のようにビットコインが買われ過ぎていることに着目し、これからの下落を予期するアナリストも少なからずいる。

しかし、そんなオルゼウィック氏でさえ6000-6500ドルが強気レジスタンスになるとコメントしており、この見解はツイッター上で有名な多くのテクニカル分析者の間で共有されているようだ。

例えば、ツイッターハンドルネーム「Don Alt」は、BTC価格が6400ドルを上回っている限りは強気目線で、「レジスタンでの売り手というよりかは、サポートがあるところでの買い手になる」と述べた。

以前から期待されていた6,000ドル破った後も、まだ素晴らしいように見える。トレンド、勢い、および市場心理はすべて明らかに強気だ。

市場心理が確認できたという見方が多いものの、先週金曜日の一件はBTC市場が依然としてクジラの影響を受けることを物語っていたのかもしれない。

例え仮想通貨に関する規制が整備されていなく、実質的には違法なことが何も行われなくとも、今後取引所が市場操作に対してどのように対応していくかには注目だ。
 
 


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